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【学生に資産運用は必要か⁉】株式投資を始める前に知ってほしい3つの事実。




 

 皆さま、お疲れ様です!ぴの(ぴの @インデックス怪獣 (@indexpino) | Twitter)です🐤

 コロナショックからの投資の流行を受けて、個人投資家は多く増えたのではないでしょうか。中にはSNSなどで、学生投資家もいらっしゃるなとお見受けしています。若いうちから資産運用に興味を持つことはとても良いことだと思いますが、私は学生は投資をする必要はないと考えます。

 本日はその根拠を紹介いたします。主観的な意見も多いかと思いますが、判断材料の一つとして受け止めていただければよいかなと感じています。この記事をご覧くださる方が学生さんなのか、それとも親御さんなのかは分かりませんが、ご参考になれば幸いです。

 

【結論】

学生は投資をすべきではない理由

・学生にとってのお金は、社会人にとってのお金よりも価値が高い

・大学4年間の運用はハイリスク

・社会人になってからでも全く遅くない

 

目次

 

学生の間は投資は不要!学生投資はハイリスク

 

 

主観的なお金の価値は、学生の頃が最大である

 多くの学生さんはアルバイトをしてお金を稼ぐと思います。この時に最も気にするのは親の扶養から外れないことであったと思います。扶養に関しては保険クリニックのWebサイトから下記、引用いたします。

 

 お子さんの収入が103万円を超えた時点で、親側は扶養控除が使えなくなることです。19歳から22歳までのお子さんがいる方は「特定扶養控除」として、所得税で63万円、住民税で45万円の控除が利用できます。勤労学生控除が使えれば、103万円を超えても自分自身の収入に対して税金は課せられないものの、親側が扶養控除を受けられなくなることで、増税になります。

 親の年収が500万円の場合で、増税額の例をご紹介しましょう。ご自分の収入が103万円を超えて、特定扶養控除が使えなくなると、親御さん側の負担は所得税と住民税を合わせて年に9万1000円くらいアップします。結構な負担増とも言えますね。

 

 端的に言うと、どんなに頑張ってアルバイトをするとしても、親の増税に引っかからないように103万円以下に収める必要があると言えます。これは一部の例外を除いて、多くの学生さんが気にするポイントではないかと思います。

 一方で、社会人1年目の年収に関して、三井住友カードのWebサイトから引用すると、その平均年収は約250-300万円とのことです。つまり、学生が年収のベンチマークとしている103万円と比較をすると3倍近く年収が上がると言えます。この収入の増加は主観的なお金の価値の低下をもたらすのではないかと私は考えます。

 

 私の経験を思い返すと、小学生の頃は財布に入っている数百円のお金がとても大切に思えた一方で、中学高校と年を重ねるにつれて、財布に入るお金は数千円になり、数百円に対して感じる主観的な価値は低下したと感じました。そして大学に入ってアルバイトを始めると高校時代の数千円は少しのアルバイトで手に入る金額であるために、その価値は低下しました。

 幼少期に大切にとっておいた貯金箱の数枚の500円玉を大学の頃に見た時、ありがたみをなくなったのは少し寂しく思った記憶があります。もちろんお金は大切なものですが、収入が増えると、残念ながら主観的なお金の価値は減ります。

 投資を行う際には数万レベルのお金を投じていくと思います。一方で、そのお金が最も貴重でありがたいと感じられるるのは学生時代だと思います。だからこそ、そのありがたみを最大限享受するためにも、学生の間に稼いだお金は老後に蓄えるのではなく、学生の間に使うのが良いのではないでしょうか。時間のある学生だからこそできる経験に資金を投じるのも、良い投資だと思います。

 

 

 

大学の4年間の運用はハイリスク

 学生さんの中には、学生のうちに消費をする目的で、短期投資に手を出そうと考えている方もいるかもしれません。しかし、それはあまり合理的な判断とは言えません。

 投資のリスクはその投資期間によって決まることを先日の記事で紹介いたしました。

 上記記事の概要は、長期で運用をすればするほど、株式投資のリスクは低減することができるという内容でした。これは裏を返すと短期投資では株式投資は極めてリスクが高いことを示しています。下の図は過去の運用年ごとのS&P500のリターンを示しています。

短期での株式投資は極めてハイリスク

 上の図は投資期間を1,5,10,15,20年としたときのリターンのブレの度合いと平均パフォーマンスを示しています。(例として、1年投資をした際には+52.6%のリターンがあるときもあれば、-37%のリターンとなる最悪の年もあるということを示します。)

 大学1年で投資をして4年目で売却をしようと考えた時、長くてもその運用期間は4年未満となります。その場合、見るべきポイントは投資期間1年と5年の間となります。つまり悪いタイミングで投資をしてしまうと、1年生の時に投資をした資金は元本割れした状態で4年生の卒業旅行前に回収せざるを得ないという状態になります。

 短期投資は極めてハイリスクだからこそ、学生の4年間では安定して高いリターンを得られると期待しない方が良いと言えます。

 

社会人になってからでも遅くない

 中には老後資金の蓄えのために学生のうちから投資をしようと考えている方もいると思います。しかし、私は老後資金の蓄えは社会人に入ってからでも全く遅くはないと思います。

 仮に大学の入学と卒業を18歳と22歳、定年を60歳としたときに、学生のうちから投資をする際には42年の運用が可能です。一方で大学卒業後に運用を始めた場合には38年間の運用が可能です。もちろん長期での運用は望ましいですが、42年と38年ではどちらも十分に長期の運用であると言えるのではないでしょうか。この理由から、卒業後に投資を始めたとしても、全く遅くはないと私は思います。

 また、社会人になって所得が増えてからは、学生のころと比較をすると、積み立て投資に大きく拠出していくことができます。そのため、無理に学生の頃にアルバイトで稼いだお金を運用に回さなくても、社会人になってからで十分老後資金はためることができます。

 豊かな老後を過ごしている人の中で、学生のうちから投資をしていた人はほとんどいないと思います。学生のうちから焦る必要は全くありません。学生だからこそできる経験に投資をする方が優先順位は高いのではないでしょうか。

 

 

 

まとめ

 今回は学生さん、あるいはその親御さん向けに記事を書いてみました! 少し主観的な意見が多かったかと思いますが、判断材料として、ご参考にしていただければ幸いです。結論を再掲いたします。

 

【結論】

学生は投資をすべきではない理由

・学生にとってのお金は、社会人にとってのお金よりも価値が高い

・大学4年間の運用はハイリスク

・社会人になってからでも全く遅くない

 

 若いうちからマネーリテラシーを高め、資産運用を志すことはとても大切だと思いますし、将来子供ができた時には、そのように教育をしたいと心から思います。一方で主観的なお金の価値は一定ではなく、その時の所得状態によって大きく変化します。学生にとってのお金はとても貴重で、使うときには大変なありがたみを感じると思います。もしも将来のために、今を我慢して資産運用をしようと考えているのであれば、今を楽しむ経験に投資をしてみるのも悪くないのではないでしょうか。

 今回の記事が皆さまと、皆さまのお子様の良い投資につながりますように!

 

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