【8つの記事を要約】長期投資家におすすめのインデックスファンドと銘柄選定のポイント!
長期投資を見すえた銘柄選定、注意すべきポイントとは?
実際にリターンが期待できる、おすすめのファンドはどれか?
インデックスファンドは、1つで広く分散投資ができるため、長期で安定したリターンを得るための重要な選択肢となります。
実際に投資を始めるとき、最も慎重になるのは、「どの銘柄を選ぶか」という点です。
例えば同じS&P500に投資をする銘柄であっても、投資信託を選ぶか、日本ETFを選ぶか、はたまた米国ETFを選ぶかによって、期待できるリターンは大きく変わります。
本記事では、長期投資に向いている銘柄を選ぶうえで、注意すべきポイントを2点紹介します。
そのうえで、実際の銘柄を徹底的に比較したからこそ分かる、おすすめのファンドを紹介いたします。
※本記事は私のサイトの記事の一部を総括した「まとめ記事」となっております。
ブックマーク保存などで繰り返し内容をご確認いただけると嬉しく思います。
目次
長期インデックス投資における銘柄選びのポイント
リターンを求める投資家が銘柄選定の際に注意すべきポイントは、下記の2点であると言えます。
①経費率・管理コスト
②課税率
同じインデックスに投資をする銘柄であっても、上記の2つの違いによってリターンは大きく変わります。
資産運用会社バンガード社が投資家向けに発信しているメッセージの中で、最も大切なメッセージの1つとして、「投資家の皆さまがコントロールできることに注力してください」と記載されています。
将来の期待リターンを予測することは極めて困難ですが、経費・課税率を抑えることは可能です。
経費・課税コストを最小限にすることにより、リターンを最大化することこそが、投資家がフォーカスすべき点であると言えます。
それぞれのポイントについて、解説をしていきます。
銘柄選定のポイント①:経費率・管理コストを抑える
コストの削減はリターンの向上に直結
経費率や管理コストを抑えることが重要であることは、言うまでもありません。
例えば同じS&P500指数に投資をする投資信託であっても、経費率が2%のものと、0.2%のものでは、20年運用すると、そのリターンには約40%の差が生じます。
長期で運用するほど、経費率によるリターン差は広がるため、投資初期のうちにコストが安いファンドを見つけ、長期でその銘柄に投資をすることが大切です。
投資信託を買うときに注意をしなければならないのは、証券会社各社のサイトに公示されている管理費用と、実際の経費率の間には差がある点です。
ひどいケースでは経費率0.44%と公示されておきながら、実際には1.62%もかかっていたケースも見かけたことがあります。
投資信託のコストを比較する際には、必ず交付目論見書だけでなく、運用報告書の実際の経費を調べるようにするのを推奨いたします。
経費に着目、おすすめの米国ETF(企業サイズ別)
米国ETFの中には、大型株のみを投資対象とするもの、小型株のみを投資対象とするもの、あるいはほぼ全ての米国企業を投資対象とするのもなど、様々なETFがあります。
以前の記事では、経費率に着目して①全米株、②大型株、③中型株、④小型株に投資をする場合、どの銘柄がハイリターンが期待できるのかを比較し、まとめております。
長期投資をする上での銘柄選定にご活用いただければ嬉しく思います。
銘柄選定のポイント②:課税率が低い銘柄を選ぶ
銘柄選定の2つ目は税金に関するものです。この場合の課税率は配当金に対する税金のことを指します。
どの銘柄を選ぶかによって税率が異なるというのは、実はあまり知られていない事実ではないでしょうか。
配当金課税率は、特に海外の銘柄に投資をする際に大きく変わっていきます。
配当金の二重課税・三重課税問題に注意
日本の銘柄を買う場合には日本でのみ課税が行われますが、米国ETFなどを通して海外に投資をする場合には、海外で課税が行われた後に、日本においても課税が行われます。(二重課税問題)
一方で国内上場ETFであればその多くは、外国課税控除制度の対象となっており、二重課税の問題をクリアすることができます。
そのため、もしも日本ETFと米国ETFの経費率が同じであれば、この控除制度が適用される国内上場ETFなどを選ぶ方が良いと言えます。
二重課税と三重課税の詳細と、外国税額控除制度の対象となる銘柄については下記の記事で紹介しておりますので、ご参考にしてください。
買ってはいけない米国ETF
近年とても人気の米国ETFですが、実は米国ETFの活用は必ずしも最善の選択とは言えません。
上記の重複課税の問題、特に三重課税の問題があるために、買うべきではない米国ETFもあります。
それは例えば新興国などの米国外に投資をする米国ETFです。
私自身、米国ETFであるVWO(新興国株式)への投資を以前は行っていましたが、現在は追加出資は行っておりません。
避けるべき米国ETFの特徴については、下記の記事で詳細を記述しております。
投資信託は分配金なしの方が良い理由
投資信託についてみてみますと、分配金を出すファンドと出さないファンドの2つに分けることができます。
両者を比較すると、課税のシステム上、分配金を出さないファンドの方が高いリターンを期待することができます。
これは分配金を出さないことにより、課税のタイミングを遅らせることができ、それにより高い複利効果を生み出すことができるためです。
ここで、下記のような疑問を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
「結局は獲得した利益全てに対して税金がかかるため、①分配金で細かく課税されようが、②分配金なしで最後に大きく課税されようが、変わらないのではないのか?」
以下の記事ではイラストを用いて、両者の違いについて解説しておりますのでご確認いただければ幸いです。
各インデックス別、徹底比較シミュレーションの結果
上記の経費率・配当金税率の違いに着目して、実際に比較シミュレーションを結果を明らかになった、おすすめ銘柄を紹介いたします。
投資信託やETFなどの商品を見てみると、それぞれ運用システムが異なるために配当金課税率が異なり、単純に経費率だけで比較をすることはできません。
そこで本サイトでは、経費や為替・売買コスト、二重・三重課税などを加味した時に、どの銘柄に投資をすべきか、シミュレーション比較を行ってきました。
それぞれの記事では、下記4つの投資先ごとに銘柄比較を行い、それぞれのベストパフォーマーを紹介しています。
①全世界株、②S&P500、③NASDAQ、④米国高配当株VYM
全世界株に投資をするおすすめ銘柄
全世界株式に投資をする銘柄として、代表的なものは下記のファンドがあげられます。
■投資信託:「eMaxis Slim 全世界株式」「SBI全世界株式(雪だるま)」「楽天VT」
■国内ETF:「MXS全世界株式ETF(2559)」
■米国ETF:「バンガードトータルワールドストック(VT)」
下記記事ではそれぞれの銘柄の経費率、配当課税の違いについて紹介したうえで、これらの銘柄を比較し、eMaxis Slim 全世界株式、SBI全世界株式(雪だるま)、MXS全世界株式ETF(2559)が投資先として好ましいことを明らかにしました。
運用期間ごとの実際のパフォーマンス差など、詳細は引用元をご確認ください。
S&P500に投資をするおすすめ銘柄
S&P500指数に投資をする銘柄として、代表的なものは下記のファンドがあげられます。
■投資信託:「eMAXIS Slim 米国株式」「SBI・V・S&P500」
■国内ETF:「MAXIS米国株式上場投信(2558)」
■米国ETF:「VOO」
下記記事ではそれぞれの銘柄の経費率、配当課税の違いについて紹介したうえで、これらの銘柄を比較し、「SBI・V・S&P500」>「VOO」>「MXS米国株式ETF」の順番で高いパフォーマンスが期待できることを明らかにしました。
ここでVOOは確定申告を行い、外国税額を控除することを前提としています。
もしも確定申告をしない場合には、パフォーマンスは大きく低下しますので、手間をかけたくないのであれば、私はSBI・V・S&P500が良いのではないかと考えています。
運用期間ごとの実際のパフォーマンス差や、確定申告の有無が与える影響など、詳細は引用元をご確認ください。
NASDAQに投資をするおすすめ銘柄
NASDAQ指数に投資をする銘柄として、代表的なものは下記のファンドがあげられます。
■投資信託:「iFreeナスダック」「eMAXIS NASDAQ*」
■国内ETF:「MAXISナスダック100ETF(2631)」
■米国ETF:「QQQ」
*eMAXIS NASDAQについては実質コストが未公表のため比較対象として除外しています。
下記記事では、それぞれの銘柄の経費率、配当課税の違いについて紹介したうえで、これらの銘柄を比較し、MAXISナスダック(2631)> QQQ> iFree NASDAQの順番で高いパフォーマンスが期待できることを明らかにしました。
ここでもQQQは確定申告を行い、外国税額を控除することを前提としています。
もしも確定申告をしない場合には、パフォーマンスは大きく低下しますので、手間をかけたくないのであれば、外国税額控除制度が適用されるMAXISナスダック(2631)が良いのではないかと考えています。
運用期間ごとの実際のパフォーマンス差や、確定申告の有無が与える影響など、詳細は引用元をご確認ください。
VYM に投資をするおすすめ銘柄
VYMとはバンガード米国高配当ETFのことであり、VYMに投資をするには、下記の二種類の方法があります。
①米国市場に上場しているVYMを買う
②楽天米国高配当、SBI・V・米国高配当等の、VYMに投資をする投資信託を買う
下記記事では、本家VYMと楽天米国高配当の経費率、配当課税の違いについて紹介したうえで、両銘柄を比較した結果、両者の間では大きな差がないことが認められました。
こちらについても、本家VYMは確定申告を行うことを前提とした比較を行っています。
確定申告をしない場合には、パフォーマンスが大きく低下することがシミュレーションから明らかとなっておりますので、楽をしたいのであれば、楽天米国高配当を選ぶのが良いと言えます。
SBI・V・米国高配当については実質コストが未公表のため、比較対象からは外していましたが、楽天米国高配当よりも低コストでの運用が公示されています。
そのため、SBI・V・米国高配当も投資先としては良い銘柄になりうると推測しています。
運用期間ごとのパフォーマンス差や、確定申告の有無が与える影響など、詳細は引用元をご確認ください。
まとめ
本記事では長期投資を前提としたときに、銘柄選定のポイントとして下記2点が重要であることを紹介いたしました。
①経費コストを抑える
②配当金税率を抑える
また、上記の二点を加味して実際にシミュレーションをしたときに、どの銘柄が高いリターンが期待できるのか、徹底検証した結果の概略を紹介いたしました。
原著の比較記事では、各銘柄の特徴と違いについても紹介しておりますので、ぜひお時間があるときにご確認いただければ幸いです。
投資判断は常に慎重さが求められます。
私自身も投資を始めて1,2年の頃、なんとなくで買ってしまった銘柄をいまだに後悔することがあります。
本記事では、私自身の反省も活かしたうえでまとめましたので、紹介した内容を皆さまの長期投資に活用いただければ、著者としては嬉しい限りです。
最後に本記事で紹介した記事を列挙して紹介いたしますので、よろしければご参考にしてください。
■銘柄選定のポイント
①【VT・VOO・VTI】配当金の二重・三重課税問題とその調整制度をわかりやすく図解!
②【これだけは避けろ!】要注意!買ってはいけない米国ETFの特徴
③【図解】【分配金再投資vs分配金なし】課税を考慮した時、リターン(複利効果)が高い投信はどちらか
■経費率比較
④【VTI, VOO, SPY, VB】全米・大型・中型・小型株をサイズごとに比較、おすすめの米国ETF!
■銘柄徹底比較
⑤【徹底比較】全世界株式 (eMAXISオルカン、雪だるま、VT、2559):経費、三重課税、為替・売買コストを考慮し比較!!
⑥【S&P500投資ならこれ!】徹底比較、米国株式 (eMAXIS、SBI、2558、VOO):経費、二重課税、為替・売買コストを考慮し比較!!
⑦【NASDAQ投資ならこれ!】徹底比較、NASDAQ (iFree、QQQ、MAXIS[2631]):経費、二重課税、為替・売買コストを考慮し比較!!
⑧【ETF vs. 投信】徹底比較、おすすめ米国高配当 (VYM、楽天米国高配当、SBI・V):経費、課税、為替・売買コストを考慮!
以上となります。
本記事が皆さまの良い投資に繋がりますように。
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