Index Lab. インデックスラボ

現役研究者による、長期投資家のための情報サイト

【保有銘柄全33種を開示】ぴのの運用報告、2021年8月編

Re 

今回は、私の資産状況2021年8月編を報告させていただきます!

前回同様、私が保有している全33銘柄は全て、その額と合わせて開示しています。

今後も各月の最初の週末に資産推移をアップデートしますので、見に来ていただけるととても嬉しく思います!

 

※前回報告


 

目次

 

 

 

長期資産推移

私が資産運用を始めた2018年9月から現在に至るまでの資産推移は下記の通りです。

ぴのの長期資産推移(2021年8月更新)


7月報告時点で17,432,838円だった資産は、8月7日時点で17,271,349円となりました。

用益は前月比で-161,489円(-0.93%)となりました。

 昨年11月から8か月連続で資産を伸ばしてきましたが、今回は含み益が減少する結果となりました。

 

投資のリスクは運用期間により決まります*。

株式投資において、短期的に資産が減少することは当たり前のように起こりますので、含み益が減ったからと言っても、何ら気にすることではないでしょう。

大切なのはリターンが見込めるハイリスク・ハイリターン資産を投資対象として、長期で運用を続けることであると考えています。

 

*参考記事

 

なお、7月には配当金として、税引き後のトータルで5837円と8.68$を受け取りました。(下記明細)

銘柄 受取金額
[円/現地通貨]
 
NF外REITへ無 2,265円
2515
MXS米株S&P500 1,276円
2558
MXS全世界株式 2,296円
2559
VNG EMER MKT GB 6.48$
VWOB
VA RUSSELL2000 2.2$
VTWO

 

 

 

それでは次に保有資産について紹介いたします。

 

 

資産内訳

 私が証券口座内で保有する資産は、国内株式、投資信託、米国株式、現金(円、ドル)の4つです。それぞれの割合は下記のとおりです。

 

ぴのの保有資産内訳2021年8月編

 

保有している資産のうち、①日本円の預り金と②米国株式がわずかに減少しています。

①に関して、投資信託の積立と、後述しますが国内株式での追加買い付けを行ったために、現金比率は低下しました。

②に関して、詳細は後述しますが、エネルギーセクターと新興国市場特に中国市場の下落の影響を受けた結果、資産が減少しました。

次に保有している銘柄と先月の売買履歴について紹介いたします。

 

 

 

 

保有資産

国内株式、米国株式、投資信託の順番で、先月の状況と比較をしながら保有銘柄を全開示していきます。

 

国内株式

国内株式で保有している銘柄は下記の通りです。前月のものと合わせて紹介しております。

 

 

ぴのの保有銘柄(国内株式)2021年7月更新

 

ぴのの保有銘柄(国内株式)2021年8月更新

 

大きく評価損益が変化したものは1572中国H株ブルと、1681上場海外新興国ETFです。

中国政府の市場干渉の強まりを受けて、7月に中国株は大きく下落しました。その結果、特に香港株は弱気相場入りしました。

この株価下落の影響を受けて、上に挙げた2銘柄は評価損益が減少しました。

 

一方で、2046インド株や、2515NF外国REITの含み益は増加しました。

一部の市場が崩れかかっていても、広く分散されたポートフォリオを持つことにより、そのダメージを和らげることができます。

将来どこの市場が伸び、どこの市場が下落するのかは分かりません。

安定した資産運用のために、分散投資は不可欠であると言えます。

 

先月は株価暴落の影響を受けて、1572中国H株ブルを10株(82,300円)と、1681上場海外新興国ETFを10株(18,000円)追加で買い付けを行いました。

理由は下記2点です。

・ポートフォリオ内の米国のウェイトが高かったために、資産分散の観点から米国以外の資産を保有したいと考えたため。

・世界的な株高の中で、中国関連銘柄のみは大きく下落しており、他の資産と比較をして割安で魅力があると判断したため。 

 

多くの投資家は株価が高値圏にあるときには安心感を覚え、強気に買い向かう傾向がありますが、私はこれは誤りであると思います。

株価が高値にあるときは将来の下落余地が大きくあることを意味します。

逆に株価が下落しているときは、将来の下落余地は少なく、逆に上昇余地が大きくあると考えています。

 

コロナショックの中で勇敢に買い向かった人は大きな利益を得ることができました。

著名な投資家であるハワードマークス氏も「儲かる投資戦略は常に居心地が悪い」と表現しているように、市場に対して逆張りをすることはストレスがかかりますが、そうすることで大きなリターンが得られることは事実です。

私も基本はドルコスト平均の超長期運用をコアにしつつ、高いリターンを求めるために、サテライト資産を用いて市場に対して逆張りを行っていきます。

 

 

米国株式

私が保有している米国株式の銘柄は下記の通りです。

  

ぴのの保有銘柄(米国株式)2021年7月更新

 

ぴのの保有銘柄(米国株式)2021年8月更新

 ※ERXが二つあるのは特別口座とNISA口座で分かれているためです。

 

米国株式においても、DRN(米国リートブル3倍)は大きく含み益が上昇した一方で、上記の通り中国関連資産は大きく評価損益が減少しました。

また、OPEC合意の影響で原油安となり、ERXVDEなどのエネルギー株の含み益も大きく減少しました。

VDEについてはこれまでに報告してきたように、ERXを売却すると同時に、売却益で購入を行ってきました。

つまり、VDEの含み益がマイナスになっていることは、レバレッジ資産であるERXを高値のうちに利益確定できていたことを示していますので、良い判断ができていたと感じています。

 

7月の主なトレードとしては下記の通りです。

・DRNの利益確定

含み益が+200%となり、高値圏内に入ってきたこともあり、DRNの一部を利益確定し、+16万円の利益を得ました。

 

・YINNの追加買い付け

日本株で中国株を買ったように、米国市場においても、中国関連銘柄としてYINN中国株ブル3倍ETFをNISA枠で約25万円分買い付けました。

今年のNISAは残り60万円くらいです。暴落が起これば更なる買い付けを行おうと思います。

 (もしも起こらなければ年末に投信のレバレッジバランスファンドを買おうと思います。)

 

 

投資信託

投資信託の保有銘柄は下記の通りです。

  

ぴのの保有銘柄(投資信託)2021年7月更新

 

ぴのの保有銘柄(投資信託)2021年8月更新

 ※ニッセイ外国株式インデックスファンドが二つあるのは特別口座とNISA口座で分かれているためです。

 

投資信託においても新興国関連投信は含み益が減少した一方で、ウルトラバランスやUSA360、グローバル5.5などのレバレッジバランスファンドの含み益は大きく増加しました。

これらのレバレッジバランスファンドは、ファンド内で債券への投資を行っていることもあり、私が保有する他の資産と価格変動の相関性が高くないため、効果的な分散投資をするうえで重要な役割を担っていると感じています。

 

 

現在の積み立て設定状況

最後に現在の投資信託の積み立て設定状況を紹介いたします。

  

積立指定日  ファンド名 積立金額
毎月1日 eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 30,000 円
毎月1日 SBI・全世界株式インデックス・ファンド(雪だるま(全世界株式)) 20,000 円
毎月5日 PayPay投信ウルトラバランス 世界株式 20,000 円
毎月5日 楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(米国高配当株式)) 20,000 円
毎月10日 <購入・換金手数料なし>ニッセイ 外国株式インデックスファンド 10,000 円
毎月15日 楽天・米国レバレッジバランス・ファンド(USA360) 20,000 円
毎月25日 eMAXIS Slim 新興国株式インデックス 20,000 円
毎月25日 eMAXIS Slim 先進国リートインデックス 20,000 円
毎月28日 グローバル5.5倍バランスファンド(1年決算型)(ゴーゴー・バランス) 20,000 円

 

現在トータルで月18万円の積立を行っています。

リートがある程度コロナショックから戻ってきたこともあり、先進国リートへの投資を月3万円から2万円に変更し、追加投資を抑えるような配分にいたしました。

 

 

 

 

終わりに

昨年11月から連続増益が続いていましたが、今月は新興国市場とエネルギーセクターの下落を受けて、含み益は減少しました。

連続資産拡大記録は8か月で終了いたしましたが、むしろ8か月も資産が増え続けたことを振り返ると、今の相場が異常なものであると言わざるを得ません。

コロナショックにより、大規模な金融緩和が始まりましたが、雇用統計の改善やインフレ懸念などもあり、政府の金融政策の転換期がそろそろ近いのかもしれません。

この先年末にかけて、これまで以上に慎重な投資判断が求められるでしょう。

 

今回の運用報告は以上となります。

本記事が皆さまの良い投資に繋がれば幸いです。

 

 

 

 

■■■■■■■■■■■■■■■■

Index Pino  ぴの 【公式】@インデックス怪獣 (@indexpino) | Twitter

ぽちっと1票ずついただけると嬉しいです😊

①ブログ村

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村 投資ブログへ

②ブログランキング


金融・投資ランキング

 

✨私のブログは一切有料化しません✨

気が向いて応援したいと思いましたら、

下記楽天ROOMのリンクを経由して商品をご購入いただけると嬉しいです!

 

 投資はご自身のご決断で!

■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

【SPXL長期投資が危険な理由】過去27年のチャートシミュレーション結果

「SPXLへの長期投資は”あり”なのか?」

「もしもSPXLがITバブル、リーマンショックを経験していたらどのようなチャートになるのか?」

※本記事はイラストだけの流し読みでも分かる内容となっています。

 

S&P500に3倍のレバレッジをかけたSPXLは、ここ10年で大きなリターンをもたらしたことから、注目銘柄の一つです。

SPXLは設定以来、大きなリターンを投資家にもたらしていることは事実です。

しかしながら、SPXLが設定されたのは2008年であり、2000年最初の10年に見られたようなITバブル崩壊リーマンショックといった歴史的な大暴落を経験していないのが事実です。

これらの大きな値動きにSPXLは耐えることはできるのでしょうか?

 

そこで、本記事では、S&P500の過去の値動きを用いて、SPXLの長期チャートのシミュレーションを行いました。

本記事の構成は以下の通りです。

・シミュレーション結果を実際のSPXLと比較し、妥当性を確認

SPXLが過去の大暴落でどのように値動きしたのか検証

約30年分のデータを用いて、運用年数ごとの平均リターンとその分布について検証

 

最終的に、SPXLへの長期投資はありなのかどうか、結論付けております。

私自身の意見としては、SPXLへの長期投資はすべきではないという考えです。

もちろん個人のリスク認識の違い、運用方針の違いにより、結論は変わると思います。

本記事を参考にSPXLへの投資戦略をご自身でねりあげていただければ幸いです。

 

 

目次

 

【ITバブル・リーマンショック】過去約30年チャートからシミュレーション:SPXLへの長期投資はダメ!



 

SPXLシミュレーションの概要

過去チャートを用いてSPXLのシミュレーションを行っている記事はいくつかありますが、それらを見て、著者が感じる課題は下記の2点です。

①どういったシミュレーションを行ったのか、そのプロセスが不明。

②シミュレーションの結果が本当にSPXLのチャートと合致しているのか、その妥当性の検証が行われていない。

そこで、本記事では初めに①シミュレーションの条件と、②シミュレーション結果の妥当性検証結果について紹介します。

 

 

シミュレーションの方法

SPXLはS&P500指数の3倍の値動きに連動した米国ETFです。

そこで、本記事では過去のS&P500指数の1日ごとの値動きデータを取得し、その値動きを3倍にした時の価格変動を検証しました。

 

具体的には下記の通りのプロセスを踏みました。

・S&P500指数に連動する最古のETFであるSPYの27年分のデータを取得

・毎日の終値ベースで価格変動率を算出

・この価格変動率を3倍したものをSPXL値動きとして活用

・このSPXL値動きを用いて、27年分のSPXLシミュレーションを行う

 

実際にこのプロセスで導き出したSPXLシミュレーションの価格変動は、本家SPXLをしっかり模倣できているのか、次に検証を行います。

 

 

妥当性検証:シミュレーションは正しいか?

下のグラフでは、S&P500データから算出したシミュレーション結果と、実際のSPXLの価格変動の比較を行ったものを示しています。(10000$を投資した際の価格変化を見ています。)

SPXLの値動きは大きいため、長期の比較ができるように価格は対数軸で示しています。

 

SPXLシミュレーションと実際のSPXLの価格変動の比較

 

紫で示したSPXLは2008年の設定当初から現在に至るまで、ほぼ右肩上がりのグラフを示していますが、赤で示したSPXLシミュレーションの結果もほぼ同様に右肩上がりのチャートを描いていることが分かります。

また、2020年のコロナショックにおける暴落など、細かい価格変動の状況もしっかりと再現できていることが確認できます。

 

ただ、このシミュレーションも完全ではなく、実際のSPXLとの間にはある程度の乖離が認められます。

これは本シミュレーションではS&P500の終値のみを用いてシミュレーションを行っているために、SPXLシミュレーションでは日中の価格変動を含むボラティリティを再現できていないためではないかと推測しています。

 

このわずかな乖離が生じていることは念頭に置く必要はありますが、おおむねしっかりとした再現ができていることから、本SPXLシミュレーションのデータを用いて以降の検証を行っていきます。

 

 

 

 

SPXLシミュレーション結果

SPXLは2008年に設定されたために、その直前のリーマンショックや、2000年のITバブル崩壊などを経験した際にどのようになるのか、投資家としては興味がある点です。

SPXLは暴落に耐えられる資産なのでしょか。

 

ITバブル、リーマンショック当時のSPXLの値動き

実際にSPXLシミュレーションの長期シミュレーション結果を下に示します。

こちらでは1993年の設定時から10000$を投資した際の値動きを示しています。

 

SPXLシミュレーション結果:ITバブル崩壊・リーマンショック時の価格変動

 

1993年から1999年にかけて大きく値上がりした一方で、その後、2000年のITバブル崩壊や2008年のリーマンショックといった大暴落で、大きく値を下げていることが分かります。

その後はS&P500の堅調な上昇により、大きく値を上げていることが確認できます。 

 

2000年の2つの暴落に着目すると、ITバブル期の最高値では約24万$の価格であった一方で、それから8年後のリーマンショック後の最安値では約6千$となっており、この間のトータル下落率は98%となっていました。

つまりバブルの絶頂でSPXLに100万円投資をすると、その8年後にその資産が2万円になっていることが分かりました。

SPXLは暴落に対して極めて脆弱で、高値掴みは甚大なリスクを伴うことがこの結果から判断できます。

 

※「レバレッジ資産が暴落に対して極めて弱い」と主張できる根拠は、過去の記事で解説しています。


 

SPXL投資家が見落としている点

SPXLは2008年に設定されているために、多くの投資家は下記の2点の見落としている可能性があります。

 

長期投資が報われないリスク

結論から言うと、SPXLへの長期投資は極めてハイリスクです。

価格の比較が行いやすいように価格を対数軸で示したものを次に示します。

SPXLシミュレーション結果:長期投資に向かない理由

 

図を見ていただくと、①のタイミングで1993年当初の元本を割っていることが確認できます。

つまり1993年に投資を始め、15年間という長期でSPXL運用をしたとしても、元本割れのリスクがあることが分かります。

時間を味方につける長期投資家にとっては大きなリスクであると判断できます。

 

また、②のITバブル最高値でもしも掴んでしまった場合、向こう20年は含み損を抱え続けることになります。

高値掴みをした場合、SPXLでは想像以上に長期で損失をもたらすと言えます。

 

 

SPXL投資家の多くは上昇相場だけを見て判断している

SPXLはリーマンショック後に設定されたために、設定来のチャートを見ても堅調に価格が上昇しているように見えます。

一方で、下で再掲するように長期で見ていくと、その様子は様変わりします。

 

SPXL投資家の罠:SPXLのデータは良い値動きの時しか見ていない。

 

2000年最初の10年のように低迷した相場ではSPXLのリターンは全く期待できないどころか、大きく元本を割るリスクがあると言えます。

青枠で示したSPXL設定来の上昇相場だけに着目するのではなく、過去の長期の値動きを把握したうえで、SPXLへの投資判断をする必要があるのではないでしょうか。

 

次に、このSPXLシミュレーション結果を用いて、運用年数ごとのリターンがどのように分布しているのか検証を行いました。

 

 

 

 

運用年数ごとのSPXL投資リターンの比較

運用年ごとのリターン

こちらでは、フルで1年分のデータがある1994年ー2020年の期間のうち、1年運用、3年運用、5年運用、10年運用、15年運用、20年運用を行ったときの、リターン分布について検証を行っています。

 

SPXL長期シミュレーションの結果:運用期間ごとの平均年率リターン

 

1年運用を行う場合にはリターンが大きくプラスになるときもあれば、大きくマイナスになるときもあります。

一方で、運用期間を長期が長期になっていくとそのバラツキは次第に小さくなっていることが確認できます。

20年運用を見てみますと、年率リターンは5%付近にすべての点が分布しています。

ここで着目したいのは仮に20年運用したとしてもマイナスのリターンになりうるという点です。

(1998年のITバブルの高値のうちに買った場合には、2008年に売ってもリターンはマイナスになっています。)

 

最後にSPXLの運用年ごとのリターン比較を行っていきます。

 

 

運用年ごとの平均リターン

運用年ごとの平均リターンの比較を行ったものが下の図です。

 

SPXL長期投資:運用期間ごとの平均年率リターンとそのバラツキの大きさ

 

見ていただくと、運用年数が長くなるにしたがって、期待リターンが低下していることが分かります。

SPXLをはじめとしたハイレバレッジ投資では、レンジ相場(ボックス相場)ではパフォーマンスが低下することや、暴落に対して極めて脆弱であるという欠点があります*。

運用期間を長期で設定すればするほどになるにつれて、暴落が起こった年を含んでしまう確率が自然と上がるために、平均リターンが低下するのではないかと推測できます。

 

SPXL投資家の中には「長期で持つつもりだから大丈夫」とたかをくくっているケースも見られますが、長期投資をしたとしても将来期待外れのパフォーマンスになる可能性があることは認識しておく必要があります。

 

※今回の検証で20年運用を行った場合の平均リターンは約5%となっており、想像以上に低リターンとなっています。

これは、20年という期間をとるために、1994-2014年の期間から2000-2020年の期間を選ぶ必要があるために、1994年から2000年というITバブルに向かう期間に投資を始めていることが理由として考えられます。

 

*詳細は下記記事参照 

 

 

考察:SPXLとの賢い付き合い方とは?

SPXLを有効に活用するためには、どうすればよいのでしょうか。

その活用法の一つとして、暴落時にのみ買い入れを行う戦略が有効であると考えられます。

SPXLシミュレーションとSPY(S&P500連動ETF)の比較チャートを示したものを以下に示しています。

 

SPXLなどのレバレッジ資産を活用した賢い運用手法


 見ていただくと、2008年以降の上昇相場ではSPXLは良好なパフォーマンスを示していることが認められます。

一方で、矢印で示しているITバブル崩壊、リーマンショック、コロナショックといった暴落局面ではSPYと同等の水準に下落してしまっている様子も確認できます。

つまり暴落が起こるたびにパフォーマンスが大きく戻されてしまうと言えます。

 

運用期間ごとの比較でも見てきたように、私自身としてはSPXLは長期投資をするべきではないと考えます。

最善の戦略は、「歴史的な暴落が起こるたびにSPXLを買い入れ、長期では保有せずに、ある程度の値上がり後に利益確定売りをする」という戦略ではないかと思います。

暴落時の買い入れは、技術的・精神的にかなり負担がありますが、こうすることにより高いパフォーマンスが期待できると言えます。

重ねての提案ですが、高値でSPXLを掴むことは想像以上のリスクがあることは認識しておいて損はありません。

 

 

 

 

まとめ

本記事では過去の27年分のS&P500データを用いてSPXLのシミュレーションを行いました。

この仮想SPXLは実際のSPXLと比較をして大きな乖離が見られない、良好なシミュレーションとなっていたことが確認できています。

 

SPXLの長期パフォーマンスを見ると、ITバブル崩壊リーマンショックがあった2000年最初の10年のパフォーマンスは極めて低く、最悪のタイミングで投資をした場合には-98%の含み損を抱えるリスクがあることも明らかとなりました。

また、運用年ごとの比較を行った結果、SPXLに長期投資をしても、想像以上にパフォーマンスは低くなることが確認されました。

 

SPXLは2008年の設定来、良好なパフォーマンスを示していますが、これはたまたまS&P500が2010年代に高いパフォーマンスを示していただけにすぎません。

本シミュレーションはあくまでも過去のリターンを計測しただけにすぎませんが、

SPXLへの投資が、実際にどのようなリターンをもたらすのか、いずれ明らかとなるでしょう。

 

2008年からのチャートを見て、リスクがないと判断するには時期尚早です。

過度な信頼をすることなく、レバレッジを活用するのであれば慎重に判断していくことが大切ではないでしょうか。

 

 

 

 

【関連記事】

■本記事と同様のシミュレーションをTECLについても実施しています。

【TECL長期投資が危険な理由】過去24年の長期シミュレーション結果 - Index Lab. インデックスラボ


■なぜレバレッジが長期投資に向かないのか、その原因である暴落リスクについてイラストで解説しています。

【図解】【危険:レバレッジ投資の罠】SPXL、TECL、SOXLに長期投資をしてはいけない2つの理由

 

 

■■■■■■■■■■■■■■■■

Index Pino  ぴの 【公式】@インデックス怪獣 (@indexpino) | Twitter

ぽちっと1票ずついただけると嬉しいです😊

①ブログ村

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村 投資ブログへ

②ブログランキング


金融・投資ランキング

 

投資はご自身のご決断で!

サイドバーの免責事項もご確認ください。

■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

【8つの記事を要約】長期投資家におすすめのインデックスファンドと銘柄選定のポイント!

 

長期投資を見すえた銘柄選定、注意すべきポイントとは?

実際にリターンが期待できる、おすすめのファンドはどれか?

 

インデックスファンドは、1つで広く分散投資ができるため、長期で安定したリターンを得るための重要な選択肢となります。

実際に投資を始めるとき、最も慎重になるのは、「どの銘柄を選ぶか」という点です。

例えば同じS&P500に投資をする銘柄であっても、投資信託を選ぶか、日本ETFを選ぶか、はたまた米国ETFを選ぶかによって、期待できるリターンは大きく変わります。

 

本記事では、長期投資に向いている銘柄を選ぶうえで、注意すべきポイントを2点紹介します。

そのうえで、実際の銘柄を徹底的に比較したからこそ分かる、おすすめのファンドを紹介いたします。

 

※本記事は私のサイトの記事の一部を総括した「まとめ記事」となっております。

ブックマーク保存などで繰り返し内容をご確認いただけると嬉しく思います。

 

 

目次

 

【8つの記事を要約】長期投資家におすすめのインデックスファンドと銘柄選定のポイント!

 

 

長期インデックス投資における銘柄選びのポイント

リターンを求める投資家が銘柄選定の際に注意すべきポイントは、下記の2点であると言えます。

①経費率・管理コスト

②課税率

同じインデックスに投資をする銘柄であっても、上記の2つの違いによってリターンは大きく変わります。

 

資産運用会社バンガード社が投資家向けに発信しているメッセージの中で、最も大切なメッセージの1つとして、「投資家の皆さまがコントロールできることに注力してください」と記載されています。

将来の期待リターンを予測することは極めて困難ですが、経費・課税率を抑えることは可能です。

経費・課税コストを最小限にすることにより、リターンを最大化することこそが、投資家がフォーカスすべき点であると言えます。

それぞれのポイントについて、解説をしていきます。 

 

 

銘柄選定のポイント①:経費率・管理コストを抑える

コストの削減はリターンの向上に直結

経費率や管理コストを抑えることが重要であることは、言うまでもありません。

例えば同じS&P500指数に投資をする投資信託であっても、経費率が2%のものと、0.2%のものでは、20年運用すると、そのリターンには約40%の差が生じます。

長期で運用するほど、経費率によるリターン差は広がるため、投資初期のうちにコストが安いファンドを見つけ、長期でその銘柄に投資をすることが大切です。

 

投資信託を買うときに注意をしなければならないのは、証券会社各社のサイトに公示されている管理費用と、実際の経費率の間には差がある点です。

ひどいケースでは経費率0.44%と公示されておきながら、実際には1.62%もかかっていたケースも見かけたことがあります。

投資信託のコストを比較する際には、必ず交付目論見書だけでなく、運用報告書の実際の経費を調べるようにするのを推奨いたします。

 

 

経費に着目、おすすめの米国ETF(企業サイズ別) 

米国ETFの中には、大型株のみを投資対象とするもの、小型株のみを投資対象とするもの、あるいはほぼ全ての米国企業を投資対象とするのもなど、様々なETFがあります。

以前の記事では、経費率に着目して①全米株、②大型株、③中型株、④小型株に投資をする場合、どの銘柄がハイリターンが期待できるのかを比較し、まとめております。

長期投資をする上での銘柄選定にご活用いただければ嬉しく思います。

 


 

銘柄選定のポイント②:課税率が低い銘柄を選ぶ

銘柄選定の2つ目は税金に関するものです。この場合の課税率は配当金に対する税金のことを指します。

どの銘柄を選ぶかによって税率が異なるというのは、実はあまり知られていない事実ではないでしょうか。

配当金課税率は、特に海外の銘柄に投資をする際に大きく変わっていきます。

 

配当金の二重課税・三重課税問題に注意

日本の銘柄を買う場合には日本でのみ課税が行われますが、米国ETFなどを通して海外に投資をする場合には、海外で課税が行われた後に、日本においても課税が行われます。(二重課税問題

一方で国内上場ETFであればその多くは、外国課税控除制度の対象となっており、二重課税の問題をクリアすることができます。

そのため、もしも日本ETFと米国ETFの経費率が同じであれば、この控除制度が適用される国内上場ETFなどを選ぶ方が良いと言えます。

二重課税と三重課税の詳細と、外国税額控除制度の対象となる銘柄については下記の記事で紹介しておりますので、ご参考にしてください。

 


 

買ってはいけない米国ETF

近年とても人気の米国ETFですが、実は米国ETFの活用は必ずしも最善の選択とは言えません。

上記の重複課税の問題、特に三重課税の問題があるために、買うべきではない米国ETFもあります。

それは例えば新興国などの米国外に投資をする米国ETFです。

私自身、米国ETFであるVWO(新興国株式)への投資を以前は行っていましたが、現在は追加出資は行っておりません。

避けるべき米国ETFの特徴については、下記の記事で詳細を記述しております。

 

 

 

投資信託は分配金なしの方が良い理由

投資信託についてみてみますと、分配金を出すファンドと出さないファンドの2つに分けることができます。

両者を比較すると、課税のシステム上、分配金を出さないファンドの方が高いリターンを期待することができます。

これは分配金を出さないことにより、課税のタイミングを遅らせることができ、それにより高い複利効果を生み出すことができるためです。

 

ここで、下記のような疑問を感じる方もいらっしゃるかもしれません。

「結局は獲得した利益全てに対して税金がかかるため、①分配金で細かく課税されようが、②分配金なしで最後に大きく課税されようが、変わらないのではないのか?」

以下の記事ではイラストを用いて、両者の違いについて解説しておりますのでご確認いただければ幸いです。 

 

 

 

 

 

各インデックス別、徹底比較シミュレーションの結果

上記の経費率・配当金税率の違いに着目して、実際に比較シミュレーションを結果を明らかになった、おすすめ銘柄を紹介いたします。

投資信託やETFなどの商品を見てみると、それぞれ運用システムが異なるために配当金課税率が異なり、単純に経費率だけで比較をすることはできません。

そこで本サイトでは、経費や為替・売買コスト、二重・三重課税などを加味した時に、どの銘柄に投資をすべきか、シミュレーション比較を行ってきました。

 

それぞれの記事では、下記4つの投資先ごとに銘柄比較を行い、それぞれのベストパフォーマーを紹介しています。

①全世界株、②S&P500、③NASDAQ、④米国高配当株VYM

 

 

全世界株に投資をするおすすめ銘柄

全世界株式に投資をする銘柄として、代表的なものは下記のファンドがあげられます。

 

■投資信託:「eMaxis Slim 全世界株式」「SBI全世界株式(雪だるま)」「楽天VT」

■国内ETF:「MXS全世界株式ETF(2559)」

■米国ETF:「バンガードトータルワールドストック(VT)」

 

下記記事ではそれぞれの銘柄の経費率、配当課税の違いについて紹介したうえで、これらの銘柄を比較し、eMaxis Slim 全世界株式、SBI全世界株式(雪だるま)、MXS全世界株式ETF(2559)が投資先として好ましいことを明らかにしました。

運用期間ごとの実際のパフォーマンス差など、詳細は引用元をご確認ください。

 

 

 

S&P500に投資をするおすすめ銘柄

S&P500指数に投資をする銘柄として、代表的なものは下記のファンドがあげられます。

  

■投資信託:「eMAXIS Slim 米国株式」「SBI・V・S&P500」

■国内ETF:「MAXIS米国株式上場投信(2558)」

■米国ETF:「VOO」

 

下記記事ではそれぞれの銘柄の経費率、配当課税の違いについて紹介したうえで、これらの銘柄を比較し、「SBI・V・S&P500」>「VOO」>「MXS米国株式ETF」の順番で高いパフォーマンスが期待できることを明らかにしました。

 

 

ここでVOOは確定申告を行い、外国税額を控除することを前提としています。

もしも確定申告をしない場合には、パフォーマンスは大きく低下しますので、手間をかけたくないのであれば、私はSBI・V・S&P500が良いのではないかと考えています。

運用期間ごとの実際のパフォーマンス差や、確定申告の有無が与える影響など、詳細は引用元をご確認ください。

 

 

 

NASDAQに投資をするおすすめ銘柄

NASDAQ指数に投資をする銘柄として、代表的なものは下記のファンドがあげられます。


■投資信託:「iFreeナスダック」「eMAXIS NASDAQ*」

■国内ETF:「MAXISナスダック100ETF(2631)」

■米国ETF:「QQQ」

 *eMAXIS NASDAQについては実質コストが未公表のため比較対象として除外しています。

 

下記記事では、それぞれの銘柄の経費率、配当課税の違いについて紹介したうえで、これらの銘柄を比較し、MAXISナスダック(2631)> QQQ> iFree NASDAQの順番で高いパフォーマンスが期待できることを明らかにしました。

 

 

ここでもQQQは確定申告を行い、外国税額を控除することを前提としています。

もしも確定申告をしない場合には、パフォーマンスは大きく低下しますので、手間をかけたくないのであれば、外国税額控除制度が適用されるMAXISナスダック(2631)が良いのではないかと考えています。

運用期間ごとの実際のパフォーマンス差や、確定申告の有無が与える影響など、詳細は引用元をご確認ください。

 

 

 

VYM に投資をするおすすめ銘柄

VYMとはバンガード米国高配当ETFのことであり、VYMに投資をするには、下記の二種類の方法があります。

 

①米国市場に上場しているVYMを買う

②楽天米国高配当、SBI・V・米国高配当等の、VYMに投資をする投資信託を買う

 

下記記事では、本家VYMと楽天米国高配当の経費率、配当課税の違いについて紹介したうえで、両銘柄を比較した結果、両者の間では大きな差がないことが認められました。 

 

こちらについても、本家VYMは確定申告を行うことを前提とした比較を行っています。

確定申告をしない場合には、パフォーマンスが大きく低下することがシミュレーションから明らかとなっておりますので、楽をしたいのであれば、楽天米国高配当を選ぶのが良いと言えます。

SBI・V・米国高配当については実質コストが未公表のため、比較対象からは外していましたが、楽天米国高配当よりも低コストでの運用が公示されています。

そのため、SBI・V・米国高配当も投資先としては良い銘柄になりうると推測しています。

 

運用期間ごとのパフォーマンス差や、確定申告の有無が与える影響など、詳細は引用元をご確認ください。


 

 

 

 

まとめ

本記事では長期投資を前提としたときに、銘柄選定のポイントとして下記2点が重要であることを紹介いたしました。

①経費コストを抑える

②配当金税率を抑える

 

また、上記の二点を加味して実際にシミュレーションをしたときに、どの銘柄が高いリターンが期待できるのか、徹底検証した結果の概略を紹介いたしました。

原著の比較記事では、各銘柄の特徴と違いについても紹介しておりますので、ぜひお時間があるときにご確認いただければ幸いです。

 

投資判断は常に慎重さが求められます。

私自身も投資を始めて1,2年の頃、なんとなくで買ってしまった銘柄をいまだに後悔することがあります。

本記事では、私自身の反省も活かしたうえでまとめましたので、紹介した内容を皆さまの長期投資に活用いただければ、著者としては嬉しい限りです。

 

最後に本記事で紹介した記事を列挙して紹介いたしますので、よろしければご参考にしてください。

 

■銘柄選定のポイント

【VT・VOO・VTI】配当金の二重・三重課税問題とその調整制度をわかりやすく図解!

【これだけは避けろ!】要注意!買ってはいけない米国ETFの特徴

【図解】【分配金再投資vs分配金なし】課税を考慮した時、リターン(複利効果)が高い投信はどちらか

 

■経費率比較

【VTI, VOO, SPY, VB】全米・大型・中型・小型株をサイズごとに比較、おすすめの米国ETF!

 

■銘柄徹底比較

【徹底比較】全世界株式 (eMAXISオルカン、雪だるま、VT、2559):経費、三重課税、為替・売買コストを考慮し比較!!

【S&P500投資ならこれ!】徹底比較、米国株式 (eMAXIS、SBI、2558、VOO):経費、二重課税、為替・売買コストを考慮し比較!!

【NASDAQ投資ならこれ!】徹底比較、NASDAQ (iFree、QQQ、MAXIS[2631]):経費、二重課税、為替・売買コストを考慮し比較!!

【ETF vs. 投信】徹底比較、おすすめ米国高配当 (VYM、楽天米国高配当、SBI・V):経費、課税、為替・売買コストを考慮!

 

以上となります。

本記事が皆さまの良い投資に繋がりますように。 

 

 

 

■■■■■■■■■■■■■■■■

Index Pino  ぴの 【公式】@インデックス怪獣 (@indexpino) | Twitter

ぽちっと1票ずついただけると嬉しいです😊

①ブログ村

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村 投資ブログへ

②ブログランキング


金融・投資ランキング

 

投資はご自身のご決断で!

サイドバーの免責事項もご確認ください。

■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

【保有銘柄全33種を開示】ぴのの運用報告、2021年7月編

 

今回は、私の資産状況2021年7月編を報告させていただきます!

前回同様、私が保有している全33銘柄は全て、その額と合わせて開示しています。

また、今月から月の積み立て設定状況についても紹介いたします。

今後も各月の最初の週末に資産推移をアップデートしますので、見に来ていただけるととても嬉しく思います!

 

※前回報告

 

 

目次

 

 

 

長期資産推移

私が資産運用を始めた2018年9月から現在に至るまでの資産推移は下記の通りです。

 

ぴのの長期資産推移(2021年7月更新)


6月報告時点で17,242,219円だった資産は、7月5日時点で17,432,838円となりました。

用益は前月比で+190,619円(1.11%)となりました。

 

6月も株価は堅調に推移し、S&P500やNASDAQ指数は最高値を更新しました。

NASDAQはグロース銘柄が多いため、バリュー・高配当銘柄のウエイトが高い私のポートフォリオはさほど伸びませんでした。

とはいえ、8か月連続で安定して資産を伸ばすことができていますので、今後も自身のバリュー・高配当志向の規律ある運用戦略を実行していきます。

 

※先月S&P500指数・NASDAQ指数に投資をする銘柄の比較を行いました。おすすめのファンドも紹介しておりますのでご参考になれば幸いです。

①  S&P500に投資をするファンド比較とおすすめ銘柄 

②  NASDQに投資をするファンド比較とおすすめ銘柄

 

なお、6月には配当金として、税引き後のトータルで2802円と182.7$を受け取りました。(下記明細)

 

銘柄コード

銘柄

受取金額

1476

Iシェアーズ・コア Jリート

2802円

YINN

DRX FTSE CH BL3X

0.22$

DRN

DRX DL REST BL3X

9.09$

EDC

DRX DL EMGS BL3X

0.58$

ERX

DRX ENERGY BL2X

14.74$

VBR

VA S-CAP VALUE

9.35$

ERX

DRX ENERGY BL2X

10.21$

RWR

SPDR DJ REIT

27.03$

VDE

VA ENERGY

18.9$

VFH

VA FINANCIALS

14.25$

VT

VA WORLD STOCK

24.28$

VWO

VA FTSE EMG MKT

14.5$

SPYD

SPDR SP500 H DIV

33.78$

VWOB

VNG EMER MKT GB

5.77$

 

それでは次に保有資産について紹介いたします。

 

 

資産内訳

 私が証券口座内で保有する資産は、国内株式、投資信託、米国株式、現金(円、ドル)の4つです。それぞれの割合は下記のとおりです。

 ぴのの保有資産内訳2021年7月編

 

後述しますが、私が保有している国内株式、米国株式、投資信託内の保有銘柄はいずれも世界に分散されています。

そのため、各資産は同様の値動きをしていきますので、先月と比較をして、各資産間の割合には大きな変化はありませんでした。

預り金がわずかに減少し、投資信託の比率が上昇しているのは、積み立て投資の影響です。

次に保有している銘柄を紹介していきます。

 

 

 

 

保有資産

国内株式、米国株式、投資信託の順番で、先月の状況と比較をしながら保有銘柄を全開示していきます。

 

国内株式

国内株式で保有している銘柄は下記の通りです。

 

ぴのの保有銘柄(国内株式)2021年6月

 

ぴのの保有銘柄(国内株式)2021年7月更新

 

6月は傾向としてグロース銘柄やリートが好調であった一方で、高配当・バリュー銘柄・新興国銘柄は値を落としました。

そのため、1489日経高配当は含み益が減少しました。

 

私が資産運用で特に意識をしているのが分散投資です。

将来どこの市場が伸びるのかは分かりませんので、安定した資産運用のために、分散投資は不可欠であると言えます。

国内株式で見てみると、1489は値下がりしましたが、その分を1476や2558、2559といった銘柄が値上がりし、トータルでは資産を増やすことができています。

本記事をまとめていて、分散投資の有効性を強く実感しています。

 

なお、6月に行った売買は、値下がりした日経高配当をリバランスのために1株買っただけです。

株式投資で成功するためには、大きく売買をすることは全く不要です。

長期で株式を保有すること自体が、投資で収益をもたらす原動力になります。詳細は下記記事をご参照ください。

 

 

 

 

米国株式

私が保有している米国株式の銘柄は下記の通りです。

 

ぴのの保有銘柄(米国株式)2021年6月更新

 

ぴのの保有銘柄(米国株式)2021年7月更新

 ※ERXが二つあるのは特別口座とNISA口座で分かれているためです。

 

米国株式にいおいても、6月はREITや小型株は堅調に値上がりした一方で、高配当やエネルギー・金融といったオールドエコノミーは値下がりしました。

5月には高配当やオールドエコノミー銘柄が大きく値上がりしたために、6月は短期的な反動で値下がりした可能性も考えられます。

 

6月に行った主な取引は下記の通りです。

7月3日時点ではエネルギー銘柄は値下がりしていましたが、6月中旬ではむしろ年初来の最高値を記録していました。

そのため、高値のうちにERX(米国エネルギー2倍ブル)の一部を利益確定し、非レバレッジ銘柄であるVDE(米国エネルギーETF)に乗り換えました。

結果論にはなりますが、良いタイミングで利益確定ができたと感じています。

また、同様に高値が続いているうちにDRN(米国REIT3倍ブル)も一部利益確定を行いました。

これは高値のうちにレバレッジを解消することが、長期投資でリスクを限定するために重要であると考えているためです。

 

私の投資理念の一つに逆張り投資があります。

レバレッジはもろ刃の剣であり、リターンを高めることを可能にしますが、同時に大きなリスクを孕みます。

好調な相場では来る暴落に備えてレバレッジ比率を下げ、逆に暴落時にレバレッジを仕込むための余力を用意しておく必要があると考えます。

レバレッジのリスクについては下記記事をご参照ください。

 

もう一つ直近で買い付けた銘柄がYINNです。

ここ数か月中国株は不調で安値圏にあると判断しましたので、NISA口座で中長期を目標に仕込みを行ってみました。

株式投資は不確かな要素が多いので、当たるかは分かりませんが、当たる確率は高いのではないかと期待しています。

 

米国株式での全取引は以上です。

 

 

投資信託

投資信託の保有銘柄は下記の通りです。

 

ぴのの保有銘柄(投資信託)2021年6月

 

ぴのの保有銘柄(投資信託)2021年7月更新

 ※ニッセイ外国株式インデックスファンドが二つあるのは特別口座とNISA口座で分かれているためです。

 

投資信託の値動き傾向も日本株式・米国株式で紹介した点と大きくは変わりません。

特筆すべき点は、債券価格の上昇(債券利回りの低下)を受けてUSA360の含み益が増加したことです。

 

 

現在の積み立て設定状況

最後に現在の投資信託の積み立て設定状況を紹介いたします。

 

ぴのの積み立て設定状況(2021年7月編)

 

現在トータルで月19万円の積立を行っています。

積立額と家賃・生活費を足すと、毎月の手取り収入を超えますが、ボーナスで帳尻を合わせている状況となっています。

この積立額に変えてから1年近くたちますが、手元に残っているキャッシュはほとんど変わっていません。

若いうちに多くのお金を市場で働かせることが大切であると考えていますので、少しストイックに拠出していくことを意識しています。

 

 

 

 

終わりに

株式市場の好況を受けて、昨年11月以来8か月連続で資産を増やすことができました。

好調な相場が続いていますが、米国雇用状況の改善やインフレリスクを受けて、FRBでは利上げを行う方向に動きつつあります。

利上げによる債券利回りの上昇は、株式投資の魅力を相対的に下げるために、近々大きく株価が下がる可能性があるのではないかと推測しています。

備えあれば患いなし。好調相場に油断せずに、堅実な資産運用を継続することが、最終的に大きな投資リターンをもたらすと言えます。

 

最後に著名な投資家ウォーレンバフェットさんの名言を引用いたします。

画像

 

好調な相場で元気よく利益を出すことは簡単ですが、難しいのは下落相場で自身の資産をしっかりと守ることです。

下落が起こって初めて、誰が無防備な資産運用を行っているのかが露呈します。

 

いくら潮の流れが良好であっても水着を脱ぐべきではないでしょう。

長期で資産運用を成功させるために、どんな時でも慎重な資産運用を意識することが必要だと感じます。

 

本記事が皆さまの良い投資に繋がりますように!

 

 

 

 

■■■■■■■■■■■■■■■■

Index Pino  ぴの 【公式】@インデックス怪獣 (@indexpino) | Twitter

ぽちっと1票ずついただけると嬉しいです😊

①ブログ村

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村 投資ブログへ

②ブログランキング


金融・投資ランキング

 

✨私のブログは一切有料化しません✨

気が向いて応援したいと思いましたら、

下記楽天ROOMのリンクを経由して商品をご購入いただけると嬉しいです!

 

 投資はご自身のご決断で!

■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

【重要】成長株投資の欠点:グロース銘柄なのに儲からない理由

 

「投資のリターンは企業の成長性できまる!」

「低成長の斜陽業界に投資をしても、リターンは見込めない。」

上の主張、実はどちらも間違っていることをご存じでしょうか。

 

成長の罠という言葉があります。

これはジェレミーシーゲル教授が自身の書『株式投資の未来』で紹介したフレーズであり、高い成長が見込める企業に投資をすることが、必ずしも高いリターンをもたらすわけではないことを意味しています。

むしろ、このような成長を追いかけた投資が低いリターンをもたらすリスクすらあることが知られています。

直感的には理解しがたいその事実に関して、今回は過去の事例とその原因について紹介いたします。

運用戦略を練るうえで不可欠な投資哲学と言えますので、ぜひご一読いただければと思います。

 

※本記事は『株式投資の未来』を参考に執筆しています。とても参考になる書籍ですので、最後に紹介いたします。

 

目次

 

 

【重要】成長株投資の欠点:グロース銘柄なのに儲からない理由

 

 

成長銘柄への投資がローリターンをもたらした実例

意外に思えるかもしれませんが、成長銘柄への投資は、必ずしも高いリターンをもたらすとは限りません。

むしろ、成長銘柄や成長国への投資が、ローリターンをもたらした実例すらあります。

過去を振り返りながら、成長の罠の事例を紹介いたします。

 

成長セクターがハイリターンをもたらすとは限らない

シーゲル教授は自身の書『株式投資の未来』で過去の企業のリターンについて統計解析を行いました。

その結果、20世紀後半において、市場シェアを最も伸ばしたセクターは金融セクターであることを明らかにしました。

金融セクターの市場シェアは1957年の0.77%から2003年の20.6%へ、およそ27倍に急拡大したため、最も栄えたセクターであったといえます。

 

栄えたセクターがある一方、シェアを落としたセクターも当然あります。

それがエネルギーセクターで、同期間で21.6%から5.8%に、およそ4分の1にシェアを落としました。

このことから、産業の繁栄という観点では、金融セクターはエネルギーセクターを圧倒的にアウトパフォームしました。

 

しかしながら、投資リターンを見てみると話は変わります。

1957年から2003年にかけての47年間において、金融セクターの平均パフォーマンスは年率10.6%であったのに対して、エネルギーセクターではそれを超え、年率11.3%のパフォーマンスを示しました。

年率であらわすとその差が分かりにくいですが、仮に1957年に両セクターに1万円を投資した場合、金融セクターの場合、2003年には102万円になったのに対して、エネルギーセクターの場合は139万円となります。

シェアを落としたはずのエネルギーセクターは、金融セクターを30%以上トータルでアウトパフォームしました。

このように、成長セクターへの投資は必ずしも高いリターンをもたらすわけではないことを歴史は示しています。

 

 

成長国家がハイリターンをもたらすとは限らない

高い成長が低いリターンをもたらす例は、セクター間ではなく、国家間でも見られています。

中国とブラジルのGDP増加率に関して過去のデータを見てみましょう。

1992年から2003年の間でGDPの成長率は、累積ベースで中国は166%であった一方で、ブラジルの成長率は22%でした。

中国はブラジルと比較をして、圧倒的に大きな成長を実現しました。

 

一方で、投資リターンを見てみると状況は変わります。

同期間で中国に投資をした場合、そのパフォーマンスは-68%であった一方で、ブラジルに投資をした場合は+378%のリターンをもたらしています。

低成長であったブラジルの方が圧倒的にハイリターンをもたらしていました。

 

近年の株式市場を見てみても、同様のことは言えます。

例えば先進国と新興国を比較をすると、成長率については当然新興国が高い傾向である一方で、近年の投資リターンを見てみると先進国に投資をした方が高いリターンを得ることができていることはよく知られています。

 

つまり、高い経済成長をもたらした国に投資をしても、そのリターンは高くなるわけではないことを示します。 

なぜこのようなことが起こるのか、その理由を説明いたします。 

 

 

成長の罠の本質:期待が先行した株価形成

株価上昇の原因とは何か

投資のリターンが、企業や国家の成長により決まるのでなければ何で決まるのか。

その答えは下記のとおりです。(シーゲル教授の著書より原文引用)

 

投資のリターンは成長率そのものではなく、実際の成長率と投資家の期待の格差で決まる。

 

つまり、投資先を選ぶうえでは、その会社や産業の成長率そのものは重要ではなく、

大切なのは、その成長性が投資家のコンセンサスを超えるかどうか、という点であると言えます。

 

先の中国とブラジルの例で見てみると、中国は高い経済成長が期待されていましたが、それに応えられなかったために低いパフォーマンスを示しました。

その一方で、ブラジルに寄せられた期待はそれほど高くなかったため、期待以上の成長を実現することができました。

その結果、ブラジルの株価指数は上昇し、投資家は高いリターンを得ることができたと言えます。

 

 

成長株投資家が見落とす重大な欠点 

成長株投資の欠点とは、成長するという期待が高すぎるために、いざ増益を実現したところで株価が上がらないリスクがあることです。

株式市場を見てきた投資家であれば、「良好な決算を発表した次の日、株価が大きく下落する」という現象を一度は経験したころがあると思います。

これはまさに高い期待に応えられなかったがために、売られてしまったことを示しています。

 

 

成長株特有の重大リスク

高い期待を受けている銘柄は、すでにかなり高い水準にまで株価が上昇している可能性があります。

既に値上がりしているという事実は、この先の値上がり余地の低下に直結します。

つまり、高まる期待がもたらす値上がり自体が、将来のリターンを押し下げる原因となるという皮肉な現象が、市場ではよく起こっています。

シーゲル教授の言う成長の罠とは、高すぎる期待が寄せられる成長銘柄が低いリターンをもたらすことを意味します。

 

株式のリターンは成長率そのものではなく、実際の成長率と投資家の期待の格差で決まる。

大いに期待されている企業は、その期待を超える利益を出して初めて、高いリターンを投資家にもたらします。

一方で、期待が小さい会社はその期待を超えることで、高いリターンを投資家にもたらします。

 

注目され熱狂に沸くセクターや国家に属する銘柄は割高な水準である可能性が高いです。

そこから得られるリターンは予想よりも低く、値下がりリスクは予想よりも高いかもしれません。

成長産業、成長国家だからと言って過度に期待し、過度に安堵するのは控えた方が良いと言えます。

 

 

 

 

 まとめ

直感的に考えると、成長こそが株価上昇をもたらすと考えられます。

しかしながら、金融セクターとエネルギーセクター、あるいは中国とブラジルの実例で見てきたように、成長は必ずしも高いリターンをもたらすとは限りませ

むしろ、成長銘柄・成長国家に寄せられる高い期待が割高な価格形成を行い、その結果投資家に低いリターンをもたらすリスクがあります。

我々投資家が安定したリターンを築くためには、投資リターンの源泉はその企業の成長性そのものではなく、投資家の期待を超える成長ができるかどうかであることを肝に銘じる必要があると言えます。

 

今回の記事が皆さまの良い長期投資につながれば幸いです😊

 

 

 

 

✨参考文献✨

『株式投資の未来』ジェレミーシーゲル著:

成長の罠の存在を報告し、株式投資における配当の重要性を力説しています。莫大な過去のデータを紐解き、長期投資で勝利するためのポイントを明快に説明しています。私のお気に入りの一冊で、近日中にもういちど読み返します!

 

 

 

 

■■■■■■■■■■■■■■■■

Index Pino  ぴの 【公式】@インデックス怪獣 (@indexpino) | Twitter

ブログ村に参加しております!ぽちっと1票いただけると嬉しいです🐤

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村 投資ブログへ

投資はご自身のご決断で!

■■■■■■■■■■■■■■■■

 

【NASDAQ投資ならこれ!】徹底比較、ナスダック(iFree、QQQ、MAXIS[2631]):経費、二重課税、為替・売買コストを考慮し比較!!

 

「ハイリターンで人気のNASDAQ銘柄ですが、ナスダックに投資をするファンドは複数あります。」

「課税や経費等のコストを加味したとき、NASDAQに投資をする投信・ETFの中で、最もリターンが高い銘柄はどれなのでしょうか?」

※本記事はイラストだけの流し読みでも分かる内容となっています。

 

皆さま、お疲れ様です!ぴの(ぴの 【公式】@インデックス怪獣 (@indexpino) | Twitter)です🐤

高いリターンが期待できるNASDAQ指数への投資は、最も人気のある運用戦略の一つです。

日本から投資をする場合には、①投資信託、②日本ETF、③米国ETFの3つ手法を用いてNASDAQ指数に投資をすることができます。

それぞれの運用手法のうち、代表的な銘柄としては、下記の3銘柄を挙げることができます。

①投資信託:「iFReeナスダック

②日本ETF:「MAXISナスダック100ETF(2631)

③米国ETF:「QQQ

 

さて、投資家にとって興味があるのは、

これらの銘柄のうち、どの銘柄に投資をするのが最もリターンが期待できるのか、という点であると思います。 

 

本記事では、投資リターンに直結する要素であるコストとして、配当金への課税経費率売買コスト為替コストを加味して比較を行っております。

 

また、本記事の最後では確定申告の有無によるリターン差についても検証を行っております。

是非今後の長期投資のご参考にしていただければと思います。

 

※本記事は、著者の知りうる最大限を反映したつもりですが仮定も含みます。本記事は特定の資産の購入を推奨するものではありません。最終的な投資判断はご自身でお願いいたします。

 

 

目次

 

【NASDAQ投資ならこれ!】徹底比較、NASDAQ (iFree、QQQ、MAXIS[2631]):経費、二重課税、為替・売買コストを考慮し比較!!

 

 

比較候補群の選定

本比較のはじめとして、投資信託、日本ETF、米国ETFのうち、NASDAQ指数に投資を行う銘柄の比較を行い、コストが最も抑えられるものを選定しました。

 

NASDAQに投資をする、おすすめの投資信託

日本の投資信託でS&P500に投資をする銘柄のうち、メジャーなものとしては、eMAXIS NASDAQiFree Next NASDAQ100NZAM・ベータNASDAQ100の3つです。

 それぞれの銘柄の比較を行ったものが下の図になります。

 

NASDAQに投資をする投資信託(eMAXIS、iFree、NZAM)の比較


いずれの資産も投資対象としている指数はNASDAQ指数であり、売買手数料は0、分配金も出さない*ために、比較すべきは管理費用・経費率であると言えます。

投資信託の実質のコストは交付目論見書に書かれている額と比較をして、わずかに高くなっている傾向があります。

実際に比較をすると、iFreeについては0.05%ほど実質コストは高くなっていることが確認できます。

一方でNZAMについてみてみると、交付目論見書に記載の経費率はiFreeよりも安くなっている一方で、実際の実質コストはその額よりも1%以上も高くなっており、iFreeの方が経費率を抑えた運用ができていることが確認できます。

eMAXISについてはファンド設定から間もないために実質コストは未発表となっております。

本記事の比較では、実質コストを最も抑えて運用ができるiFree NASDAQを投資信託のベストパフォーマーとして、今後の検証では比較を行っていきます。

 

*分配金について:「分配金あり(再投資)の投信」と比較をして、「分配金なしの投信」では高いリターンが期待できることを以前紹介しました。

その理由について、下記記事では図解しておりますので、よろしければご確認ください。

 

 

NASDAQに投資をする、おすすめの日本ETF

次に日本ETFを介してNASDAQに投資をする銘柄の比較を行っていきます。

主要なETFとして、①NEXT FUNDS NASDAQ(1545)、②上場インデックスファンド米国株式NASDAQ(2568)、③上場インデックスファンド米国株式NASDAQ為替ヘッジあり(2569)、④MAXISナスダック100ETF(2631)、⑤MAXISナスダック100ETF為替ヘッジあり(2632)があります。

この5銘柄の比較を行ったものを下の図では紹介しています。

 

NASDAQに投資をする日本国内ETFの比較

 

上場日を見てみると、唯一1545だけが2010年に設定されていて歴史がありますが、他の4銘柄に関しては2020年に入ってから設定がされているために、まだ日が浅い銘柄であることが確認できます。

その影響もあり、純資産については、他の銘柄と比較をして、1545には多くの資産が集まっていることが確認できます。

一方で信託報酬については最後に設定されたMAXISナスダックETF2631が最も安く、0.22%で管理ができることがお判りいただけます。

 

将来的に長期投資を行っていく上では、経費を低く抑えることは不可欠であるため、2631の優位性は高く、2631への資産流入はこの先も予想されます。

そのため純資産が小さいというデメリットは時間が解決すると推測できますので、本記事では経費が最安のMAXISナスダックETF(2631)を日本ETFの代表として選定します。

 

 

NASDAQに投資をする米国ETF

NASDAQに投資をする米国ETFについてはQQQの一強です。

QQQの特徴を見ていきましょう。

 

NASDAQに投資をするETF:QQQの資産特徴

 

QQQはインベスコ社により運用されているETFで1999年に設定されている歴史あるETFです。

その信託報酬(経費)は0.2%で比較的低い特徴があります。

分配金についてはハイテク銘柄が多いNASDAQ指数であることもあり、S&P500などの分配金と比較をして低い傾向がありますが、その分値上がり益は高く、トータルとしてはS&P500指数を超える20.27%の年率リターンをもたらしています。

 

 

 

 

各資産ごとの配当金課税の違い

投資信託の配当金課税

iFree NASDAQの配当金課税プロセスについては下記のようになります。

 

iFree NASDAQの配当金課税プロセス

iFree NASDAQでは資産のすべてを米国企業に投資します。

そのため、配当金は米国から出てきますので、まず初めに米国において10%の課税が行われます。

一方で、iFree NASDAQは分配金は出さないため、日本においては課税が行われないまま、再投資に回すことができます。

そのため、投資信託を通してNASDAQ指数に投資をした場合の配当金課税はトータルで10%となります。

 

 

日本ETFの配当金課税

MAXISナスダックETF(2631)の配当金課税プロセスは下記の通りとなります。

※上記紹介した日本ETFでは全て同様のプロセスとなります。

 

MAXISナスダックETF(2631)の配当金課税プロセス

 

分配金に対しては、投資信託の場合と同じように、米国で10%分課税が行われます。

そして、投資信託と異なり、2631は配当金の支払いを行うため、日本においても課税が行われます。

しかし、この時の税率は通常の20%ではなく、外国税額分が自動控除されるため、トータル課税率が20%となるように控除されます*。

その結果、日本ETFを通してNASDAQに投資をした場合には、投資家が受け取れる配当金には20%の課税が行われることになります。

投資信託と比較をすると、税制面では少し不利となります。 

 

*外国税額控除制度については下記の記事で解説しております。

 

 

米国ETFの配当金課税

QQQの配当金課税プロセスは下記の通りとなります。

 

QQQの配当金課税プロセス

 

米国ETFについても投資信託、日本ETFと同様に、まず初めに米国において10%の課税が行われます。

その後、日本においても20%の課税が行われるため、トータルの配当金税率は28%となります。

米国ETFの場合、外国税額控除制度は適用されない一方で、確定申告を行うことにより、米国課税分は取り返すことができます。

そのため、QQQの配当金税率は28%で、最小20%となります。

 

 

 

 

シミュレーションで加味する条件

以上のデータをもとに、今回のシミュレーションで加味する条件を下の表で示しています。

 

NASDAQ銘柄に投資をする資産の比較条件


売買手数料:

・iFree NASDAQの場合には、手数料は0です。

・日本ETFであるMAXISナスダックの場合は、大手のネット証券の手数料定額コース*を活用することにより、売買手数料を0に抑えることができるので、本シミュレーションでは0といたします。

・QQQについては購入時と売却時にそれぞれ0.45%の売買手数料がかかります。

 

 *定額コースの優位性についてはこちらの記事で紹介しています。

 

為替手数料:

・投資信託及び、日本ETFでは為替手数料はかかりません。

・米国ETFを活用する場合はドルを買い付ける必要がありますので、片道0.25%*の経費がかかります。

 *証券会社により異なりますので、今回は楽天証券の数値を用いています。

 

経費率:

・投資信託では実質コストで計算を行っていきます。

・日本ETF、米国ETFでは、記載通りのコストとなります。

 

配当金:

iFree NASDAQについては分配金はありませんが、2631・QQQについては配当金は課税後のものを再投資することを前提といたします。

なお、QQQの配当金課税率については確定申告を行うことを前提として20%で計算を行っていきます。

※確定申告を行わない28%課税の場合についても、本記事の最後で紹介します。

 

配当益と値上がり益はそれぞれ直近10年の平均である1.11%と20.27%で計算しております。

 

 

各資産に対する実際の経費 

為替コスト、売買コスト、経費コスト、配当金課税など、様々な要素が絡んできますので、コストのイメージがわくように10000円を軍資金として、2年間運用した際の資金の流れを下図では示しています。

 

iFree NASDAQ、MAXISナスダック2631、QQQのコストとリターンイメージ

 

上の青文字で示した利益は日本で未課税のもの、黒字で示したものは日本で課税済みであることを示しています。

QQQに関しては為替コストや、売買コストなど、他の資産よりも複数のコストがかかっていることが確認できます。 

このように、iFree NASDAQ、MAXISナスダック2631、QQQ、いずれにおいても経費率や配当金課税の違いから、最終的なリターンが異なってきます。

その結果、2年間の運用で見てみると、コストが低い2631がリターンがやや高い一方で、為替コストや売買コストがかかるQQQのリターンはやや劣る傾向がみられました。

ただ、いずれにおいてもその差はわずかであると判断しても問題がないと言えます。

 

次に短期投資時の運用年ごとのパフォーマンスを 比較していきます。

 

 

iFree NASDAQ、MAXIS 2631、QQQの短期パフォーマンス差 

10000円を10年間の投資をした際の各資産のパフォーマンスを比較しました。

 

iFree NASDAQ、MAXIS 2631、QQQの短期パフォーマンス差


10年間の運用を行っていく場合も、MAXISナスダックETF(2631)が最も良いパフォーマンスを示すことが確認できます。

これは経費率が低く、売買・為替コストがかからなかったことが理由として考えられます。

次に良いパフォーマンスだったのはQQQでした。

2年間の比較ではiFreeの方がQQQよりも良いパフォーマンスを示していた一方で、長期の運用になるに従い、QQQ投資にかかる売買コストや為替コストといった一時的なコストの影響は小さくなることために、このような結果になったと推測できます。

逆に、経費率が高くつくiFree NASDAQでは長期で運用していくにしたがってパフォーマンスが悪くなることが確認できました。


細かな差に着目してきましたが、正直なところを言うと、この程度の差であれば、わずかなものであると考える方も少なくはないと思います。

次に、よりパフォーマンスに差が出ることが予想される超長期のパフォーマンスについて比較を行っていきます。 

 

 

iFree NASDAQ、MAXIS 2631、QQQの長期パフォーマンス差 

おそらく個人としては最長の運用である、60年という長期で運用した場合の比較結果を下に示しています。

 

iFree NASDAQ、MAXIS 2631、QQQの長期パフォーマンス比較


見ていただくと、60年という超長期で運用をした場合にもMAXISナスダック(2631)が他の資産と比較をして高いパフォーマンスを示していることが分かります。

QQQについても大きくは後れを取らない、高いパフォーマンスを示すことが確認できます。

一方で、経費率が高くつくiFreeではこれらの資産と比較をしてリターンが低くなる傾向がみられました。

 

※注意:かなり大きなリターンが出ているように見えますが、これはシミュレーションの条件を直近のNASDAQが好調な時期を前提としていることが原因です。

残念ながら現実はこうはならないと思います。この点については最後に考察します。

 

次に、最も高パフォーマンスであったMAXISナスダック(2631)とiFree NASDAQ・QQQのパフォーマンス差を見たものを下に示します。下図では縦軸を対数表示しております。

 

iFree NASDAQ、MAXIS 2631、QQQの長期パフォーマンス差 


この結果から、運用期間が長くなるほど、2631とのパフォーマンス差は大きくなることが確認できます。

差が変化していく様子が分かりやすいように対数目盛で表示していますが、60年運用した際の2631とiFree NASDAQの運用益の差は6600万円で、2631とQQQの運用益の差は250万円ですので、大きな差であることがお判りいただけます。

 

以上から超長期投資をする場合にはMAXISナスダック(2631)に投資をするのが好ましいと言えます。 

人気のQQQについては2631と比較をするとわずかにパフォーマンスは劣りますが、大きな差ではないために、”確定申告を前提とするのであれば”悪くない投資先であると言えます。

 

さて最後に、QQQに投資をする際に、”確定申告をしないケース”についても検証を行いましたので紹介いたします。 

この場合、配当金に対しては米国課税と日本課税が行われるために、28%の課税が行われます。 

 

 

 

 

QQQ(確定申告なし)の場合のパフォーマンス比較

早速超長期運用である60年運用の場合の比較結果を下に示しています。 

 

QQQ(確定申告なし)の場合のパフォーマンス比較

青で示しているものが、確定申告を行わなかった場合のQQQのパフォーマンスです。

確定申告をしたグレーのケースと比較をしてパフォーマンスが劣っていることが確認できます。

これは毎回の配当金に対して高い税率が課せられるためであると言えます。 

 

高パフォーマーであるMAXISナスダック(2631)とのリターンの差を見たものが下の図です。

 

QQQ(確定申告なし)の場合のパフォーマンス差

 

MAXISナスダック(2631)との差分を見た時、青で示したQQQ(確定申告なし)は大きくリターンが低下していることが本結果からも見て取れます。

以上のデータから、米国ETFに投資をするのであれば、確定申告を行うことが重要であることがお判りいただけます。

もしも60年間も毎年確定申告をするのが面倒だと感じるのであれば、無難に外国税額控除制度が適用される2631を選ぶのが良いのではないでしょうか。

 

最後に注意事項を加えたうえで、まとめに入ります。

 

 

NASDAQ指数の今後のパフォーマンス

今回の検証では直近のパフォーマンスをもとに検証していきましたが、ここ10年の平均の年率トータルリターンが20%というのは、”異様なほど高すぎる”と言わざるを得ません。

そのため、今回のシミュレーションで算出された値がその通り出ると期待すべきではありません。

(もちろん、本記事での検証では経費率や税金といった確定しているコストを比較したものであるため、各資産間のパフォーマンスの優劣比較は妥当なものであると考えます。)

 

過去のパフォーマンスは将来のパフォーマンスを保証するものではありません

直近たかだか10年のパフォーマンスが良いからと言って、この先何十年も高パフォーマンスであるという根拠にはなりません。

むしろ、直近数年で大きく値上がりした資産はその分割高な水準となり、将来のリターンを押しつぶしてしまう危険性もあります。

NASDAQの現在の水準がどうなのかについて、これまでのPERをもとに考察を行ていますので、ご参考になれば幸いです。

 

 

将来のアウトパフォーマーを見つけるのはプロでも困難だと言われています。

長期投資をするのであれば、NASDAQへの一点集中投資をするのではなく、市場全体に広く資産を投じることが賢明であると著者は考えます。

 

 

 

 

まとめ

本記事では、人気指数の一つであるNASDAQに投資をする銘柄として、投資信託のiFree NASDAQ、日本ETFのMAXISナスダック(2631)、米国ETFのQQQについて、パフォーマンスの比較を行いました。

比較では、それぞれの資産の経費率、為替・売買コスト、課税を考慮して、可能な限り現実を模したシミュレーションを行ってきました。

その結果、高パフォーマンスが期待できる順番に、MAXISナスダック(2631)> QQQ> iFree NASDAQであることが明らかとなりました。

MAXISナスダック(2631)とQQQのパフォーマンス差は僅かなものでしたが、これはQQQの場合は毎年確定申告を行ったときに限ります。

もしも確定申告をしないのであれば、QQQのパフォーマンスは大きく低下します。

毎年、確定申告をするというのは大きなヒューマンコストがかかると言えますので、もしも楽をしたいのであれば、MAXISナスダック(2631)を選択するのが無難ではないでしょうか。

 

 

最後に1点、大切な注意事項です。

ここ10年NASDAQは他の指数を大きく超えるパフォーマンスを出していますが、これはこの先も高いリターンをもたらすことを保証するものではありません。

10年アウトパフォームした代わりに、この先10年アンダーパフォームする可能性もあります。

2000-2010年の頃のNASDAQのように。

 

長期で資産運用を成功させるためには分散投資は不可欠です。

NASDAQのみを投資対象とするのは極めてリスクが高い運用戦略であると言えます。

拙著のサイトでは今回の記事と同様に、全世界株、S&P500、米国高配当に投資をする資産に対してもパフォーマンス比較を行っております。(最後にリンクを紹介します。)

効果的な長期資産運用を継続するうえで、これらの記事を参考にしていただけたら、著者としてはとても嬉しく感じます。

(私自身はシミュレーションの結果に忠実に長期積み立て投資を行っております。)

 

本記事が皆さまの良い資産運用に繋がれば嬉しく思います。

 

 

 

【併せて読みたい3記事】

①【徹底比較】全世界株式

 

②【徹底比較】S&P500

 

【徹底比較】米国高配当(VYM)

 

 

 

 

■■■■■■■■■■■■■■■■

Index Pino  ぴの 【公式】@インデックス怪獣 (@indexpino) | Twitter

ぽちっと1票ずついただけると嬉しいです😊

①ブログ村

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村 投資ブログへ

②ブログランキング


金融・投資ランキング

 

✨私のブログは一切有料化しません✨

気が向いて応援したいと思いましたら、

下記楽天ROOMのリンクを経由して商品をご購入いただけると嬉しいです!

 

 投資はご自身のご決断で!

■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

【ETF vs. 投信】徹底比較、おすすめ米国高配当 (VYM、楽天米国高配当、SBI・V):経費、課税、為替・売買コストを考慮!

 

 「楽天米国高配当やSBI・V・米国高配当株式は、VYM(米国高配当株式)に投資をする投資信託ですが、①これらの投資信託に投資をするのと、②VYMに直接投資をするの、どちらがリターンが高いのでしょうか?」

「本記事では経費や税金を加味したうえで、得をする銘柄はどれか、徹底的に比較いたします!」

※本記事はイラストだけの流し読みでも分かる内容となっています。

 

皆さま、お疲れ様です!ぴの(ぴの 【公式】@インデックス怪獣 (@indexpino) | Twitter)です。

バンガード米国高配当株式ETF(VYM)は日本の投資家から高い人気を誇るETFです。

VYMに直接投資をすることで買い付けることもできますが、楽天米国高配当株式やSBI・V・米国高配当株式といった投資信託を通して投資をすることも可能です。

ETFに投資をするか、投資信託に投資をするかでは、①経費率、②為替コスト、③売買コスト、④配当金課税が異なります。

本記事ではこれらすべてのコストを加味した際に高いパフォーマンスを出すのはどの銘柄なのかについて、徹底的に検証いたします。

 

※本記事は2021年6月時点で、著者の知りうる最大限を反映したつもりですが仮定も含みます。本記事は特定の資産の購入を推奨するものではありません。最終的な投資判断はご自身でお願いいたします。

 

 

目次

 

 

【米国高配当はETFか投信か?】徹底比較、高配当株式 (VYM、楽天米国高配当、SBI・V):経費、二重課税、為替・売買コストを考慮し比較!!

 

 

 

VYMと楽天米国高配当、SBI・V・米国高配当の特徴比較

初めに、米国ETFであるVYMと、投資信託である楽天米国高配当とSBI・V米国高配当の比較を行いましたので、下の図で紹介いたします。

 

VYMと楽天米国高配当、SBI・V・米国高配当の特徴比較

 

投資対象の銘柄

VYMは米国株式のうち、配当金が高い銘柄を選定した指数であるFTSE High Dividend Yield Indexを対象のインデックスとしたETFです。

VYMに投資をする場合には、米国の企業に直接投資を行うことになります。

お金の流れ:投資家→VYM→米国企業

 

一方で、楽天米国高配当株式やSBI・V・米国高配当株式では投資信託に集まった資金は直接的にはVYMに投資をされます。その後、VYMに集まった資金は米国企業の株式買い付けに充てられます。

つまり楽天米国高配当やSBI・V・米国高配当といった投資信託の場合には間接的に米国企業に投資をすることになります。

お金の流れ:投資家→投資信託→VYM→米国企業

 

経費比較

投資信託に投資をする場合には、プロセスを一つ踏まなければならないために、VYMと比較をすると経費率は高くなる傾向があります。

実際にVYMの経費は0.06%である一方で、楽天米国高配当の場合には0.192%の経費が掛かります。(実際にはこれに加えて諸経費がかかりますので、実質コストは直近のもので0.26%となります。)

SBI・V・米国高配当については、経費は0.1238%となると公示されていますが、実質コストがどのようになるかは実際の運用を見ていかないと分かりません。

今回はすでに実績のある楽天米国高配当株式を比較対象として、VYMとのパフォーマンス比較検証をしていきます。

 

分配金・配当金の課税比較

VYMの直近10年の配当金平均利回りは3.27%となっております。

 

VYMの配当金課税プロセス

この配当金に対して、米国と日本において課税が行われます。

まず初めにVYMについてみていきましょう。

 

VYMの配当金課税プロセス

 

米国企業からもらう配当金に対して、米国において10%の課税が行われます。

その後、日本においても残った90%分に対して20%の課税が行われるため、トータルの配当金税率は28%となります。

この二重課税は確定申告を行うことにより、米国課税分は取り返すことはできますので、配当金税率は最低で20%まで抑えることができます

 

楽天・米国高配当株式、SBI・V・米国高配当株式の配当金課税プロセス

次に投資信託(楽天・米国高配当株式、SBI・V・米国高配当株式)の配当金課税プロセスについてみていきましょう。

 

楽天米国高配当株式、SBI・V・米国高配当株式の配当金課税プロセス

VYMの際と同様に、米国企業からの配当金に対しては米国において10%の課税が行われます。

一方で、楽天・米国高配当株式、SBI・V・米国高配当株式の場合には分配金を出さない投資信託であるために、日本では非課税のまま配当金の再投資が可能です。

その結果、トータルの配当金税率は10%となります。

 

ETFと比較をすると、投資信託では経費は掛かる一方で、配当金に対する課税を抑えるメリットがあると言えます。
  

 

シミュレーションで加味する条件

以上のデータをもとに、今回のシミュレーションで加味する条件を下の表で示しています。

SBI・V・米国高配当株式については、執筆時点では実質コストが現状不明ですので、VYMと楽天投信で比較を行っていきます。

 


・売買手数料については、投信では無料である一方で、VYMについては購入時・売却時、いずれにおいても0.45%の手数料がかかります。

・為替手数料についても、投信ではかからない一方で、VYMの場合には楽天証券では片道0.25%の手数料がかかります。

・経費率については実質コストを設定しています。

・配当金は再投資を前提とし、確定申告を行うことを前提とした配当課税率を比較では用いていきます。

 ※確定申告を行わない場合についても最後に比較をしていきます。

・配当益は直近10年の平均である3.27%と設定し、値上がり益は『株式投資』(ジェレミーシーゲル著)における過去データを参考に仮定しております。

 

 

 

 

各資産に対する実際の経費イメージ 

コスト計算が複雑ですので、具体的なイメージがわくように10000円を軍資金として、2年間運用した際のコストとリターンの様子を下では紹介しています。

 

VYMと楽天米国高配当に投資をする際の経費イメージ


 

VYMの購入の場合には、資金をドルに換えるための為替コスト、そして買い付けのための購入手数料がかかりますが、楽天米国高配当の場合には、これらのコストはかかりません。

また、VYMの場合には、配当金に対しては20%の課税が行われますが、楽天米国高配当の場合には、課税は10%で抑えることができます。

VYMの場合には配当金を再投資する際の買い付けに手数料がかかる点も見落とせません。(本記事の初版では見落としていました、、)

売却時にはVYMの場合には売却手数料と、円に戻すための為替コストがかかる一方で、楽天米国高配当ではこれらの手数料がかからないのは大きなメリットと言えます。

一方で、VYMは楽天米国高配当と比較をして、経費率が圧倒的に安いという大きなメリットはあります。


以上の要素を全て加味して二年間運用すると、楽天・米国高配当株式の方がVYMよりもわずかにパフォーマンスが低い傾向がみられます。

ただ、その差はわずかであると言えます。

 

次に短期投資時の運用年ごとのパフォーマンスを比較していきます。

  

  

VYMと楽天米国高配当株式の短期パフォーマンス差 

10000円を10年間の投資をした際の各資産のパフォーマンスを比較しました。

 

VYMと楽天米国高配当株式の短期パフォーマンス差 

 


2年間の運用の際には楽天米国高配当株式の方がわずかにパフォーマンスが高かった一方で、10年運用していくと、VYMの方が高いリターンをもたらしていることがお判りいただけます。

これは、VYMは売買コストや為替コストがかかるために、初期の固定費がかかる一方で、経費が安いために、10年程度運用していくとそのコストを回収できると解釈することができます。


VYMと楽天米国高配当株式の比較を行いましたが、10年運用したところで、その差はわずか1.1%です。

この程度の差であれば、いずれの資産を選んでも問題はない考えても良いでしょう。

次に、さらに長期のパフォーマンスについて比較を行っていきます。 

 

 

 

 

VYMと楽天米国高配当株式の長期パフォーマンス比較 

より長期ということで現実的な寿命を考えて、60年運用で比較をした結果を下に示しています。

 

VYMと楽天米国高配当株式の長期パフォーマンス比較 

 

見ていただくと、50年程度運用をしていく場合には、大きな投資リターン差はないことがお判りいただけます。

一方で、60年運用の場合には、今度は僅かに楽天米国高配当株式の方がパフォーマンスが高くなります。

途中から楽天米国高配当株式のリターンが高くなる理由は、分配金なしの投資信託では配当課税を抑えることができるために、ETFであるVYMよりも複利の効果を強く受けることができるためです。

複利の効果は指数的に増大しますので、経費上のビハインドは時間とともに解消されていくためだと考察できます。

 

※ここの解釈は慣れないとイメージしにくいと思います。過去の記事でイラストで紹介していますので、よろしければご参考にしてください。

 

 

次に、楽天米国高配当株式とVYMのパフォーマンス差を見たものを下に示します。

 

VYMと楽天米国高配当株式の長期パフォーマンス差

 


上の差分から見てもお判りのように、運用開始から50年程度は大きな差はないことが確認できます。

一方で、60年という超長期運用をする場合には、楽天米国高配当株式を選んだ方がリターンを期待できると言えます。

ただ、現実的にはここまで長期で運用することもないと思いますので、VYM(確定申告あり)と楽天米国高配当株式であれば、どちらを選んでも大きな問題はないと判断しても良いかもしれません。

 

これまではVYMは確定申告を行うことを前提としていました。

最後に、VYMで確定申告をしなかったバージョンでも比較を行っていきます。(このケースでは、配当金に対する税率は20%から28%へと増加します。)

 

 

 

 

VYMで確定申告をしなかった場合のパフォーマンス

超長期で60年間運用した場合の比較結果を下に示しています。 

 

確定申告をしなかった場合のVYMのパフォーマンス


  

見ていただくと、確定申告をしない場合、VYMへの投資リターンは大きく減少していることがお判りいただけます。

これは、確定申告をしない場合には、配当金への課税が大きくかかるために、リターンは大きく減少するためです。

特に高配当ETFであるVYMの場合はその差が顕著に表れるために、長期で運用すればするほど大きくビハインドをとってしまうと言えます。

最後に楽天米国高配当株式との差分をとった結果を下の図で紹介しています。

 

確定申告をしなかった場合のVYMのパフォーマンス差



30年程度の運用では大きな差はない一方で、40年を超えた運用をすると、元本である10000円を大きく超えるほどのリターン差が生じることが分かります。

例えば、60年運用の場合は元本1万円に対して30万円近い運用差が生じることが分かります。

このことから、もしもVYMへの投資をするのであれば、確定申告はマストであると言えます。

「確定申告を何十年も毎年やるのなんて嫌だ。。」という方であれば、投資信託である楽天米国高配当を選ぶのが良いでしょう。

 

 

SBI・V・米国高配当株式で予想されるパフォーマンス

さて、これまでは投資信託のうち、実質コストが分かっていた楽天・米国高配当株式のみを比較の対象としていましたが、2021年6月末よりSBIからも同等の投資信託SBI・V・米国高配当がローンチされます。

この投資信託は現状、楽天米国高配当株式よりも0.07%経費を抑えながら運用ができると公示されています。

実際の実質コストがどのようになるかは分かりませんが、楽天米国高配当株式よりは安くなることが予想できます。

そのため、SBI・V・米国高配当は本家VYM、楽天米国高配当株式よりも高いパフォーマンスを出してくれると期待できます。

 

楽天側の米国高配当投信に関しても、競合が値下げをすることにより、値下げ圧力は高まることが予想されます。(正確には、値下がりが起こることを著者は期待しています。)

今後の実質コストの変化を見ながら、投資信託の銘柄選定を行っていくのが良いかもしれません。

 

 

 

 

まとめ

今回は人気のファンドである米国高配当株式ETFであるVYMと、VYMに投資をする投資信託である楽天米国高配当株式のパフォーマンス比較を行いました。

比較では為替コストや売買コスト、経費率、配当課税の違いを考慮しながら検証を行いました。

その結果、60年ほどの超長期で運用をする場合には楽天米国高配当株式を選ぶのがよさそうですが、それよりも短い期間の運用の場合には楽天米国高配当株式とVYM(確定申告あり)の間には大差はないことが分かりました。

一方で、もしも確定申告をしない場合にはVYMのパフォーマンスは大きく落ちますので、投資信託を選択するのが良いと言えます。

 

最後に、SBIからVシリーズとして、SBI・V・米国高配当株式が2021年6月にローンチされます。

この銘柄は楽天米国高配当株式よりも経費が抑えられると公示されていますので、楽天投信の上位互換となることが推測されます。

実質コストも安いことを確認したうえで、SBI・V・米国高配当株式へ投資をするのが最善の選択肢になるのではないかと著者は予想しています。

 

本記事が皆さまの良い資産運用に繋がれば嬉しく思います。

 

 

 

 

 

 

【徹底比較シリーズ】

本記事と同様の比較を以下の記事でも行っています。よろしければご参照ください!

 

■全世界株式の銘柄比較

 

 

■S&P500銘柄の比較

  

■■■■■■■■■■■■■■■■

Index Pino  ぴの 【公式】@インデックス怪獣 (@indexpino) | Twitter

ぽちっと1票ずついただけると嬉しいです😊

①ブログ村

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村 投資ブログへ

②ブログランキング


金融・投資ランキング

 

✨私のブログは一切有料化しません✨

気が向いて応援したいと思いましたら、

下記楽天ROOMのリンクを経由して商品をご購入いただけると嬉しいです!

 

 投資はご自身のご決断で!

■■■■■■■■■■■■■■■■

 

【S&P500投資ならこれ!】徹底比較、米国株式 (eMAXIS、SBI、2558、VOO):経費、二重課税、為替・売買コストを考慮し比較!!

 

「投資リターンには経費や税金、為替・売買コストなどの要素が大きく関わります」

「上記要素を加味したとき、米国株(S&P500)に投資をする投信・ETFの中で、最もリターンが高い銘柄はどれなのでしょうか?」

※本記事はイラストだけの流し読みでも分かる内容となっています。

 

皆さま、お疲れ様です!ぴの(ぴの 【公式】@インデックス怪獣 (@indexpino) | Twitter)です🐤

以前に比較をした全世界株式の比較記事が大変好評だったために、その続編として、今回は「S&P500に投資をする銘柄について、どの資産に投資をするのが最もリターンが期待できるのか!?」、徹底的に比較していきたいと思います。

 

比較対象とする銘柄としては、人気銘柄のうち、コストが低いことで有名な下記の銘柄を選定しています。

投資信託から、「eMAXIS Slim 米国株式」、「SBI・V・S&P500

日本ETFから、「MAXIS米国株式上場投信(2558)

米国ETFから、「VOO

 

今回の記事でも、投資リターンに直結する要素であるコストとして、配当金への課税経費率売買コスト為替コストを加味して比較を行っております。

 

また前回は触れませんでしたが、今回の記事の最後では確定申告をするかどうかでどれほどリターンに差が出るか、検証を行っております。

是非今後の長期投資のご参考にしていただければと思います。

 

※本記事は2021年6月時点で、著者の知りうる最大限を反映したつもりですが仮定も含みます。本記事は特定の資産の購入を推奨するものではありません。最終的な投資判断はご自身でお願いいたします。

 

 

目次

 

 

米国株式S&P500に投資をする、おすすめの銘柄


 

比較候補群の選定

本比較のはじめとして、投資信託、日本ETF、米国ETFのうち、S&P500に投資を行う銘柄の比較を行い、コストが最も抑えられるものを選定しました。

 

S&P500に投資をする、おすすめの投資信託

日本の投資信託でS&P500に投資をする銘柄のうち、メジャーなものとしては、eMAXIS Slim米国株式iFree S&P500SBI・V・S&P500の3つです。

 それぞれの銘柄の比較を行ったものが下の図になります。

 

S&P500に投資をする、おすすめの投資信託


いずれの資産も投資対象としているインデックスはS&P500であり、売買手数料は0、分配金も出さない*ために、比較すべきは管理費用・経費率であると言えます。

投資信託の実質コストは、Webサイトに記載されている名目上の経費率と比較をしてやや高い傾向があります。

そこで本記事では、この実質コストを直近の運用報告書から調査したうえで、比較ではこの実質コストを用いて検証を行っていきます。

 

経費率を比較すると、SBI・V・S&P500が最も安く0.11%であることが確認できます。

そのため、まず初めに比較では投資信託の代表としてSBI・V・S&P500を選定いたします。

※なお、証券会社のランキングを見ると、eMAXIS Slim米国株式も人気があるため、本記事の最後で追加比較を行っていきます。

 

*補足:分配金については、「分配金あり(再投資)の投信」よりも「分配金なしの投信」の方がリターンが高い傾向があることを以前紹介しました。

その理由について、イラストで解説していますので、よろしければ下記記事を参考にしてください。

 

 

S&P500に投資をする、おすすめの日本ETF

次に日本ETFのうち、米国株式に投資を行う銘柄についても、ベストパフォーマーを探していきます。

主要なETFとして、UBSETF米国株(1393)上場インデックスファンド米国株式(1547)SPDR S&P500 ETF(1557)iシェアーズS&P500米国株ETF(1655)MAXIS米国株式上場投信(2558)がありますので、その特徴を比較したものが下の図です。

 

S&P500に投資をする、おすすめの日本ETF

 

日本ETFに関しても、最も重要な要素は信託報酬です。

上の表を比較すると、MAXIS米国株式上場投信(2558)が最もコストが安いことが確認できます。

上場日が一番新しいため、純資産は小さいですが、増加傾向がありますので、ETFとしては問題がないと言えます。

そこで、日本ETFの代表としてMAXIS米国株式上場投信(2558)を選定し、この先の比較を行っていきたいと思います。

 

 

S&P500に投資をする、おすすめの米国ETF

最後に米国ETFのうち、S&P500に投資を行う銘柄についても、ベストパフォーマーを探していきます。

日本から購入できる主要なETFとしては、VOOSPYがあげられます。その特徴を比較したものが下の図です。

 

S&P500に投資をする、おすすめの米国ETF

 

両者を比較すると、VOOの方がコストが安いことが確認できます。

SPYは最古のETFであることもあり、純資産総額は大きいですが、VOOも十分大きいと判断できますので、問題はありません。

以上から、米国ETFの代表としてはVOOを選定いたします。

 

 

 

 

各資産ごとの配当金課税の違い

投資信託の配当金課税

SBI・V・S&P500の配当金課税プロセスについては下記のようになります。

※eMAXIS、iFreeについても同様です。

 

投資信託(SBI・V・S&P500)の配当金課税

 

SBI・V・S&P500では資産のすべてを米国企業に投資します。

そのため、配当金は米国から出てきますので、日本に来る前手に米国で10%の課税が行われます。

一方で、SBI・V・S&P500は分配金は出さないため、日本においては課税が行われないまま、再投資に回すことができます。

そのため、投資信託を通してS&P500に投資をした場合の配当金課税はトータルで10%となります。

 

 

日本ETFの配当金課税

MAXIS米国株式上場投信(2558)の配当金課税プロセスは下記の通りとなります。

※上記紹介した日本ETFでは全て同様のプロセスとなります。

 

MAXIS米国株式上場投信(2558)の配当金課税

 

米国企業から支払われる配当金は、投資信託の場合と同じように、米国で10%分課税が行われます。

2558は配当金の支払いを行うため、日本においても課税が行われます。

しかし、通常の20%の課税ではなく、外国税額分は控除されるためにトータル課税額が20%となるように課税は低減されます。

その結果、日本ETFを通してS&P500に投資をした場合には、投資家が受け取れる配当金は20%課税が行われることになります。

投資信託と比較をすると、税制面では少し不利となります。 

 

 

米国ETFの配当金課税

VOOの配当金課税プロセスは下記の通りとなります。

※上記紹介した日本ETFでは全て同様のプロセスとなります。

 

VOOの配当金課税

 

米国ETFについても投資信託、日本ETFと同様に米国で10%の課税が行われます。

その後、日本においても20%の課税が行われるため、トータルの配当金税率は28%となります。

米国ETFの場合は外国税額控除制度は適用されない一方で、確定申告を行うことにより、米国課税分は取り返すことができます。

そのため、VOOの配当金税率は28%で、最小20%となります。

 

 

 

 

シミュレーションで加味する条件

以上のデータをもとに、今回のシミュレーションで加味する条件を下の表で示しています。

 

米国投資比較シミュレーションに加味する条件


売買手数料:

・投資信託の場合は0です。

・2558の場合はネット証券の手数料定額コースを活用することにより、売買手数料は0で一定額まで売買できますので、0といたします。

・VOOについては多くのネット証券では買い付け手数料のみ0%となりますので、売却時のみ0.45%かかるものといたします。

 

為替手数料:

・投資信託及び、日本ETFでは為替手数料はかかりません。

・米国ETFを活用する場合はドルを買い付ける必要がありますので、片道0.25%*の経費がかかります。

*証券会社により異なりますので、今回は楽天証券の数値を用いています。

 

経費率:

・投資信託では実質コストを採用しています。

・日本ETF、米国ETFでは、記載通りのコストを採用しています。

 

配当金:

SBI・V・S&P500については分配金はありませんが、ETFについては配当金は課税後のものを再投資することを前提といたします。

なお、VOOについては確定申告を行うことを前提とします。

※確定申告を行わない場合についても本記事の最後で紹介します。

 

配当益と値上がり益はそれぞれ2%と7%で計算しております。

この値は、『株式投資』(ジェレミーシーゲル著)における過去データを参考に仮定しております。

 

 

各資産に対する実際の経費 

下の図では、経費のイメージがわくように10000円を軍資金として、2年間運用した際の資金の流れを紹介しています。

 

SBI・V・S&P500、2558、VOOのコストと利回りの発生プロセス

 

SBI・V・S&P500、2558、VOO、いずれにおいても経費率や配当金課税の違いから利回りが異なってきます。

VOOに関しては為替コストや、売却コストがかかることが他の資産とは異なる点です。

 

上の青文字で示した利益は日本で未課税のもの、黒字で示したものは日本で課税が行われていることを示しています。

そのため、最終的には青文字の未課税利益からコストを引いた利益に対して20%の課税が行われます。

 

2年間の運用で見てみると、コストが低い2558がリターンがやや高い一方で、為替・売却コストがかかるVOOではリターンがやや劣る傾向がみられました。

ただ、その差はわずかであると言えます。

 

次に短期投資時の運用年ごとのパフォーマンスを 比較していきます。

 

 

 

 

SBI・V・S&P500、2558、VOOの短期パフォーマンス差 

10000円を10年間の投資をした際の各資産のパフォーマンスを比較しました。

 

SBI・V・S&P500、2558、VOOの投資リターン比較

 

2年間の比較で2558がわずかにリターンが高かったですが、10年間で比較をした場合も2558が若干リターンが高い傾向があります。
しかしながら、この程度の差であれば、わずかなものと言えますので、10年間の投資を想定するのであれば、いずれを選んでも問題はないと言えるのではないでしょうか。

次に、さらに長期のパフォーマンスについて比較を行っていきます。 

 

 

SBI・V・S&P500、2558、VOOの長期パフォーマンス差 

60年の長期で比較をした結果を下に示しています。

SBI・V・S&P500、2558、VOOの超長期投資リターン比較


見ていただくと、投資を始めてから30・40年程度まではいずれの資産も大きな差がないことが確認できます。

一方で、50年、60年と運用期間が長くなるにつれて、今度はSBI・V・S&P500が他の資産をアウトパフォームしていることが確認できます。

 これは分配金をださない投資信託であるSBI・V・S&P500は、配当金に対する税率が低いために、長期運用を行う場合にはリターンを大きく積み重ねることができるためであると言えます。

 

最も高パフォーマンスであったSBI・V・S&P500とMXS米国株式上場投信2558、VOOの差分をとったものを下に示しています。

 

SBI・V・S&P500、2558、VOOの超長期投資リターン差の比較


この結果からも30年程度の運用であれば大きな差はないことが確認できます。

一方で、40年以上運用する場合には、長期で運用すればするほど差が広がることが確認できます。

この図は初期投資額10000円を60年運用する場合、SBI・V・S&P500を選ぶか、2558を選ぶかで、50000円の差が生じることを示しています。

つまりもしも、軍資金を100万円とした場合には500万円の差が生じますので、あながち侮れない差ではないでしょうか。

 

以上から超長期投資をする場合にはSBI・V・S&P500が投資対象として好ましい資産であると言えます。 

 

さて、最後になりますが、比較パターンを増やしたものでも検証してみましたので、紹介いたします。 

追加した資産の一つ目は、冒頭でも紹介した、個人投資家に人気の投資信託であるeMAXIS Slim米国株式です。

そして、もう一つはVOOの確定申告をしなかったバージョンです。(この場合配当金に対する税率は20→28%と増加します。)

 

 

 

 

eMAXIS Slim米国株式とVOO(確定申告なし)を加えた比較

早速長期で60年間運用した場合の比較結果を下に示しています。 

 

eMAXIS Slim米国株式とVOO(確定申告あり)、VOO(確定申告なし)の投資リターン比較


見てみますと紫で示しているeMAXIS Slim米国株式はVOO(確定申告あり)と同等のリターンをもたらしており、SBI・V・S&P500と比較をしても大きく劣るものではないことが確認できます。

一方で、青で示しているVOOに投資をしながら確定申告をしなかった場合には、他の資産と比較をして大きくリターンが減少していることが確認できます。

 

最後に、SBI・V・S&P500とのリターンの差分をとった図が下の図になります。

 

eMAXIS Slim米国株式とVOO(確定申告あり)、VOO(確定申告なし)の投資リターン差

 

SBI・V・S&P500との差分を見た時、青で示したVOO(確定申告なし)運用をしたときには大きくリターンが減少してしまっていることが確認できます。

このとこから、VOOへの投資を行うのであれば、リターンを確保するために、確定申告はマストであると言えます。

 

紫で示したeMAXIS Slim米国株式の運用成績を見てみると、SBI・V・S&P500と比較をしてリターンの差は大きくはないことが確認できます。

このことから、もしもすでにeMAXIS Slim米国株式に投資をしている場合には無理に乗り換える必要はないと言えます。

むしろ、乗り換えのために売却をする場合、利益確定による課税が行われますので、投資家にとってはパフォーマンスを低下させる要因になりえます。

40年程度の運用ではSBI・V・S&P500とeMAXIS Slim 米国株式のリターンの差分はわずかですので、ご自身の運用期間と相談しながら、長期投資戦略を練っていただければと思います。

 

 

 

 

まとめ

今回の記事では、S&P500に投資を行う投資信託・日本ETF・米国ETFのうち、人気の銘柄をピックアップしたうえで、各資産から選ばれたベストパフォーマーである、「SBI・V・S&P500」「MXS米国株式ETF(2558)」「VOO」の3資産の比較を行いました。

その結果、超長期で運用をする場合には、「SBI・V・S&P500」>「VOO」>「MXS米国株式ETF」の順番で高いリターンが期待できることが明らかとなりました。

 

比較の際には、配当金への課税の違い、経費率の違い、為替コスト、売買コストを可能な限り全て加味しました。

将来のリターンを予測することは難しいですが、現在設定されているコストや税金はこの先も不変的に影響を与える要素となりますので、本記事の比較は長期投資の上で重要な情報になると期待しています。

 

また、本記事の最後では、わずかに経費率でSBIに劣りますが、人気銘柄である「eMAXIS Slim米国株式」であっても十分なリターンが期待できること。

そして、確定申告を行わなかった場合、VOOのリターンは大きく減少することを紹介いたしました。

以上から、もしもVOOをはじめとした米国ETFに投資をする場合には確定申告を行うことは、リターンを得るためにとても重要なポイントになると言えます。

一方で、この先将来何十年も確定申告を行わなければならないことは、大きな人的コストがかかることを意味します。

そのため、もしも今から銘柄選定を行うのであれば、私は投資信託を通した資産運用を軸に据えることが重要ではないかと考えています。

 

 本記事が皆さまの良い資産運用に繋がれば嬉しく思います。

 

 

 

 

 

 

【併せて読みたい3記事】

①【徹底比較】全世界株式

本記事と同様の手法で全世界株式の比較を行っています。本ブログでアクセス数1位の長期投資家必見の記事。

 

②配当金の二重課税・三重課税をわかりやすく解説

複雑な配当金の課税システムをイラストで和解やすく解説。具体的な銘柄を例に挙げていますので、課税システムのイメージをしっかりつかんでいただけます。

 

③アノマリーって本当?

「〇月は株価が上がりやすく、△月は株価が下がりやすい」それは本当なのでしょうか?

米国約30年のチャートデータをもとに、他のサイトにはないレベルで統計的にしっかりと比較を行いました。私の理系のバックグランドを活かした渾身の1記事!

 

■■■■■■■■■■■■■■■■

Index Pino  ぴの 【公式】@インデックス怪獣 (@indexpino) | Twitter

ぽちっと1票ずついただけると嬉しいです😊

①ブログ村

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村 投資ブログへ

②ブログランキング


金融・投資ランキング

 

✨私のブログは一切有料化しません✨

気が向いて応援したいと思いましたら、

下記楽天ROOMのリンクを経由して商品をご購入いただけると嬉しいです!

 

 投資はご自身のご決断で!

■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

【これだけは避けろ!】要注意!買ってはいけない米国ETFの特徴

 

「米国ETFは人気ですが、中にはあまりお勧めできない銘柄もあるのをご存じでしょうか?」

「本記事は避けるべき銘柄の特徴について、簡潔に紹介いたします!」

 

皆さま、お疲れ様です!ぴの(ぴの 【公式】@インデックス怪獣 (@indexpino) | Twitter)です🐤

突然ですが、昨年からコツコツと積み立てを続けていたVWO(バンガード新興国株式ETF)への投資をやめる決断をいたしました。

 

米国ETFは個人投資家にとって人気が高いですが、その中にはシステム上、あまりお勧めができない銘柄があることも事実です。

結論を先に申し上げます。

避けるべき米国ETFの特徴、それは米国外を投資対象としているETFです。

その理由について、私がVWOへの投資をやめたことを例として挙げながら、紹介していきます。

 

目次

 

 

【これだけは避けろ】注意!買ってはいけない米国ETFの特徴

 

 

私がVWOへの追加投資をやめた2つの理由

配当金の三重課税問題

投資のリターンを語るうえで配当益は不可欠です。

そして、米国ETFを通して新興国に投資をする場合に、避けて通れない問題が配当金の三重課税問題です。

 

VWOやEEMといった米国籍のETFで新興国に投資をした場合、配当金には新興国・米国・日本で課税が行われるため、三重で課税が行われます。

これにより、最大で配当金の35%が課税徴収され、長期投資を前提としたときにはかなり痛いマイナスとなってしまうことがお判りいただけます。

 

一方で、1658、1681、2520といった日本籍のETFで新興国に投資をする場合には、二重課税調整制度が適用されるために、課税が重複することはありません。

これにより、配当金に対しては日本における20%のみが課税徴収されることになります。

 

つまり、米国籍ETFを活用して米国外に投資をする場合には、受け取れる配当金が三重で課税されるために、リターンが減少する傾向があります。

 

配当金の二重・三重課税に関して、詳細は下記の記事でイラストで紹介していますので、よろしければご参考にしてください。

 

 

日本ETFの経費率の低下

米国ETFを買うメリットの一つに経費率が低いことがありました。

そのために、日本のETFよりも米国ETFを活用すべきであると推奨が行われていましたが、それはひと昔前の話。

現在は資産運用会社の競争と企業努力のおかげで、日本ETFのコストも低くなりました。

 

実際に上に挙げた1658、1681、2520といった、新興国を投資対象とする日本籍のETFの経費率はそれぞれ税込みで0.25%、0.26%、0.21%となっています。

VWOの経費率は0.1%となっており、単純に比較をするとVWOに軍配が上がりますが、分配金の課税を加味すると状況は変わります。

 

VWOの直近5年の平均分配金利回りは2.8%となっています。(引用元)

この配当金に対して、VWOでは三重課税率35%と日本ETFの税率20%の差分である15%分が日本ETFと比較をしてビハインドとなります。

実際に計算をすると、配当金のビハインドは0.42%(=15%×2.8%)となり、約0.1%程度の経費上のアドバンテージでは、税制上のデメリットを埋め合わせることはできなくなっています。

つまり、日本籍ETFの経費率が抑えられてきたために、三重課税の問題がある米国ETFを活用するメリットはほとんどないと言えます。

 

以上、課税と経費率の二つの観点から、私は新興国への投資は日本籍ETFで行うことを決断しました。

 

なお、新興国に投資をする日本籍ETFの比較は下記ページで行っていますので、ご興味がありましたらご覧ください。


 

買いが推奨されない米国ETFの特徴と具体例

VWOでの例からもお判りのように、配当金に対して三重で課税が行われるために、米国外を投資対象とする米国籍ETFにはあまり積極的に投資をすべきではないと私は考えます。

 

米国外に投資をする米国ETFの例を挙げると下記のものがあります。

・VEU(バンガードFTSEオールワールド除米国ET)

・ACWX(iシェアーズMSCI ACWI(除米国)ETF)

・SPDW(SPDRポートフォリオ先進国世界(除米))

・VT(バンガード・トータル・ワールド・ストックETF)

 

最後のVTについては、全世界株に投資を行っていますが、そのうち45%は米国外に投資を行っています。

そのため、VTの一部には三重課税が適用されます。

全世界株に投資をする銘柄は日本でも多く扱いがあり、VTにこだわらなくても日本の商品で十分に代替が効くものであると言えます。

 

実際に、以前の記事では、課税・手数料・経費率などを加味しながら、全世界株に投資をする各銘柄の比較を行いました。

結論としてはVTへの投資を行うよりも、日本籍ETFである”MAXIS全世界株式(2559)”、あるいは投資信託の”eMAXIS Slim全世界株式”や”SBI全世界株式”に投資をする方がリターンが期待できます。

詳細は下記リンクをご確認ください。

 

米国ETFでなくても投資ができるのであれば、日本の銘柄で代替商品を探すのも十分にアリな選択であると言えます。

 

 

まとめ

本記事では、米国ETFは近年とても人気がありますが、課税制度を考えると必ずしも最善の選択にはならないことを紹介いたしました。

実際にVWOやVTの例で挙げたように、米国ETFの代わりに、日本ETFや投資信託を活用することで代替できるケースは意外と多いと思います。

米国ETFが手軽に買える世の中になったとはいえ、米国ETFを活用するという選択が必ずしもハイリターンをもたらすとは限りません。

リターンを得るためには、課税制度や経費率を慎重に比較しながら、丁寧に吟味する必要があると言えます。

本記事が皆さまの良い投資に繋がりますように!

 

 

 

 

 

 

■■■■■■■■■■■■■■■■

Index Pino  ぴの 【公式】@インデックス怪獣 (@indexpino) | Twitter

ぽちっと1票ずついただけると嬉しいです😊

①ブログ村

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村 投資ブログへ

②ブログランキング


金融・投資ランキング

 

✨私のブログは一切有料化しません✨

気が向いて応援したいと思いましたら、

下記楽天ROOMのリンクを経由して商品をご購入いただけると嬉しいです!

 

 投資はご自身のご決断で!

■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

 

 

【お知らせ!】ブログ名を「一生!インデックス宣言」から「Index lab. インデックスラボ」に変更しました!

 

皆さま、お疲れ様です!ぴの(ぴの 【公式】@インデックス怪獣 (@indexpino) | Twitter)です🐤

今回は、ブログ名変更のお知らせの記事となります!

 

これまで「一生!インデックス宣言」というブログ名で記事を更新してきましたが、この度、「Index lab. インデックスラボ」にブログ名を変更いたしました。

ついでにヘッダ画像を変更し、ヘッダー下に入ってしまっていた邪魔な広告をどかしました!

f:id:Minimalist_PINO:20210606143028j:plain



 

変更の理由としては、「ブログコンテンツとブログタイトルの調和を図りたい」という意図がありました。

私自身、現在研究職として働いている背景もあり、ブログの内容や表現がどうしても硬くなってしまう傾向がありました。

そのため、ブログの中身に合うように、ブログタイトルにも少しまじめな印象を加えたいと考え、私のバックグランドも伝わるようなタイトルにいたしました!

頑張って調査し、検証した内容を今後も紹介していきますので、少しでも信頼できそうな印象を与えられるタイトルだと感じていただければ嬉しく思います!

 

ブログ名を変更することにより、SEO的なデメリットはあるかもしれませんが、「いつかはやらなければならないこと」と思い、早めの決断をいたしました!

 

タイトルの候補はいくつかありましたが、「インデックス」という投資家にとっては一般的なワードと、「ラボ」という信頼感を感じさせるワードを組み合わせることにより、ブログ名は決定いたしました。

この「インデックスラボ」というワードは競合するサイトがなかったことも好都合だと感じています。

 

引き続き、下記3点を意識しながら記事を更新していきます!

・エビデンスをしっかり示す。

・結果に対しては考察を入れて、読み手の疑問を解消する。

・事実と私見は一目見て分かるように、明確に区別して記述する。

 

 

今後とも「Index lab. インデックスラボ」をどうぞよろしくお願いいたします😊

 

 

■■■■■■■■■■■■■■■■

Index Pino  ぴの 【公式】@インデックス怪獣 (@indexpino) | Twitter

ぽちっと1票ずついただけると嬉しいです😊

①ブログ村

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村 投資ブログへ

②ブログランキング


金融・投資ランキング

 

✨私のブログは一切有料化しません✨

気が向いて応援したいと思いましたら、

下記楽天ROOMのリンクを経由して商品をご購入いただけると嬉しいです!

 

 投資はご自身のご決断で!

■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

【保有銘柄全33種を開示】ぴのの運用報告、2021年6月編

 

皆さま、お疲れ様です!ぴの(ぴの 【公式】@インデックス怪獣 (@indexpino) | Twitter)です🐤

今回は、私の資産状況2021年6月編を報告させていただきます!

前回同様、私が保有している全33銘柄は全て、その額と合わせて開示しています!

今月から、比較を行いやすくするために、先月の保有銘柄も併せて載せることにしました!

今後も各月の最初の週末に資産推移をアップデートしていきますので、見に来ていただけるととても嬉しく思います!

 

※前回報告

 

目次

 

 

 

長期資産推移

私は2018年9月から資産運用を始めましたが、現在に至るまでの資産推移は下記の通りです。

 

ぴのの長期資産推移

5月報告時点で15,437,906円だった資産は、6月5日時点で17,242,219円となりました。

先月から今月にかけて資産は大きく増えていますが、増加分1,804,313円のうち、100万円分は給与口座からの入金によるものですので、実質の用益は前月比で+804,313円(5.21%)となりました。

入金した100万円を除いて、年初来では約304万円(+23%)、資産を増やすことができています。

 

次章以下で保有銘柄を開示していきますが、私はETFあるいは投資信託しか保有しない運用方針をとっています。

SNSを見ていると、「インデックスでは大きな利益は見込めないため、リターンが欲しければ個別株を買わなければならない」といった記述を見かけることがあります。

一方で今回の運用報告から見ていただいても分かるように、インデックス投資だけでも十分な利益を得ることができます

 

投資で、個別株への集中投資などで過度にリスクをとったところで、報われないことも多いです。

このようなリスクは非システマティックリスクと呼ばれ、この影響を抑えるうえで、インデックス運用は極めて有効な手段であることが知られています。

そのため、私はこの先もインデックスのみで運用を行っていきます。

 

なお、5月には配当金として、トータルでは5147円と6.35$を受け取りました。(下記明細)

 ・NF日経高配当50:5,147円

 ・VWOB(新興国債券):6.35$

 

証券口座内の資産について、以下解説を行っていきます。

 

 

 

 

資産内訳

 私が証券口座内で保有する資産は、国内株式、投資信託、米国株式、現金(円、ドル)の4つです。それぞれの割合は下記のとおりです。

 

ぴのの保有資産内訳2021年6月編

 

先月と比較をして、国内株式、米国株式、投資信託のそれぞれの割合に大きな変化はありませんでした。

先月時点では日本円の余力がほぼ0となっていましたので、給与口座から100万円追加で入金しました。

その影響で全体の資産バランスが変化しています。 

次に保有している銘柄を紹介していきます。

 

 

保有資産

今回から、先月との比較をしやすいように、前月の保有資産と今月の保有資産の両者を載せていこうと思います。

 

国内株式

ぴのの保有銘柄(国内株式)2021年5月更新

 

ぴのの保有銘柄(国内株式)2021年6月更新

5月はすべての資産で価格が上昇しました。

特に上昇が顕著だった銘柄は、日経高配当50(1489)、新興国株(1681)、インドブル(2046)でした。

これらと比較をすると、人気指数であるS&P500は少し見劣りする結果となっていました。(と言っても価格は含み益は増加しています。)

米国への投資はここ10年以上高パフォーマンスを出していることは確かですが、投資において慣性の法則はありません。

将来的なパフォーマンスがどうなるかは分かりません。広く分散したポートフォリオを構築することが長期投資では大切であると言えます。

 

先月行った主な取引としては、下記の通りです。

■特に上昇が顕著であったインドブルをわずかに利益確定しました。

■中国株が低迷していたので、10万円ほど追加購入いたしました。

 

日本株式では、ハイリスクリバランス戦略を実践しています。

これは、ハイリスクハイリターン資産のみを投資対象として、それぞれが均等なウェイトになるように投資を行っています。

これにより、アンシステマティックを低減しながら、ハイリターンを追及できると期待しています。

 

 

米国株式

私が保有している米国株式の銘柄は下記の通りです。

 

ぴのの保有銘柄(米国株式)2021年5月更新

 

ぴのの保有銘柄(米国株式)2021年6月更新

 ※ERXが二つあるのは特別口座とNISA口座で分かれているためです。


米国株においても、すべての資産で含み益が増加しました。

特に上昇が顕著であったものがSPYD(高配当ETF)、ERX(エネルギーブル2倍ETF)、VFH(米国金融ETF)でした。

5月はハイテク銘柄はあまり振るわなかった一方で、オールドエコノミーと呼ばれるセクター群は堅調に推移しました。

 

5月の主な売買は下記の通りです。

■エネルギー銘柄の価格が上昇したため、レバレッジ型ETFであるERXについては、1600$分ほど売却を行いました。
■売却益の一部は、非レバレッジ型ETFであるVFH(米国エネルギETF)の購入に充てました。

 ←高値のうちにポートフォリオ内のレバレッジ比率を下げ、来る暴落に備えることが狙いです。

■YINN(中国株ブル3倍ETF)を800$ほどNISA口座で買い増ししました。

 ←米中の摩擦もあり、最近は中国株が伸び悩んでいるため、安値のうちに仕入れを行いました。数年単位で長期保有の予定です。

 

 

投資信託

投資信託の保有銘柄は下記の通りです。

 

ぴのの保有銘柄(投資信託)2021年5月更新

 

ぴのの保有銘柄(投資信託)2021年6月更新

 ※ニッセイ外国株式インデックスファンドが二つあるのは特別口座とNISA口座で分かれているためです。

 

投資信託についても、ほぼ全ての資産で含み益が増加し、保有している全投資信託の含み益は約+115万円となりました。

投資信託においても、米国高配当銘柄は大きく含み益を増やすことができました。

また先進国リートについても含み益が大きく増加しています。

 

なお今月から、SBI全世界株式(雪だるま)への積み立ても開始しております。より盤石なポートフォリオ構築に貢献してくれると期待しています。

本銘柄を加えた背景と、eMAXISオルカンとの違いについては、下記の記事で紹介しています。

 

 

 

 

終わりに

株式市場が好況であるおかげで、昨年11月以来7か月連続で資産を増やすことができています。

一方で、このような好調な相場が続くときほど、注意が必要であることは投資の世界でよく指摘されています。

株価が大きく値動きするのは、市場の予想が大きく裏切られたときです。

株価上昇が続く今の相場は、多くの投資家が極めてリスクに寛容な状況であると言えます。

このような、一見すると極めて安全なタイミングだからこそ、ハプニングが起来た時に、株価は大きく暴落します。

 次のブラックスワンがいつ生じるかは分かりません。

好調な相場では、過度なリスクテイクを避けながら、運用を継続することが大切です。

 

さて、市場全体を見てみますと、コロナ直後はハイテク銘柄が大きく伸びた一方で、最近はハイテク株の調子は良くありません。

一方で、コロナ直後は軽視されていた、高配当銘柄やエネルギーセクター、金融セクターは最近、大きなリターンをもたらしています。

このことから、直近の値動きで銘柄選定をするのではなく、自身で選んだ戦略を愚直に遂行していくことが大切であると私は考えます。

 

もちろん、その戦略が間違った戦略であれば元も子もありません。

心配であれば、広く世界に分散した全世界株を対象として、コツコツと積み立てていく戦略が良いかもしれません。

長期視点で、規律ある運用戦略を維持し続けることが大切ではないでしょうか。

 

本記事が皆さまの良い投資に繋がりますように!

 

■■■■■■■■■■■■■■■■

Index Pino  ぴの 【公式】@インデックス怪獣 (@indexpino) | Twitter

ぽちっと1票ずついただけると嬉しいです😊

①ブログ村

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村 投資ブログへ

②ブログランキング


金融・投資ランキング

 

✨私のブログは一切有料化しません✨

気が向いて応援したいと思いましたら、

下記楽天ROOMのリンクを経由して商品をご購入いただけると嬉しいです!

 

 投資はご自身のご決断で!

■■■■■■■■■■■■■■■■